2016.02.10

国産材の耳つきテーブルといえば【No.1459】

ここ二日間のブログで国産広葉樹に関する話題がエントリーになっています。

岩手県岩泉町の接続可能な森づくりと森林コンダクターに注目!

材木市場でピンときた板を仕入れて耳つきテーブルを作っています

ソリウッドでは、国産材に限らず広葉樹を専門に扱っている家具工房です。まず、広葉樹って何という話をしたいと思います。

広葉樹とは広くて平たい大きな葉を持ち、被子植物に属する樹木と定義されます。広葉樹の中でも大きく2つに分類されます。1つは1年中葉が緑で落葉しない常緑樹と、外気温が寒くなると葉が赤や黄色に色づき、その後葉が落ちる落葉樹になります。常緑広葉樹は熱帯から温帯の雨が多い地域に多く生息しています。日本では、カシやシイなどが常緑広葉樹の代表的存在となります。カシは漢字で書くと「樫」となります。その名の通り、材質は非常に堅く、耐朽性にも優れています。そのため、道具などによく使われていて、鉋などの大工道具には必要不可欠な材です。ソリウッドの木工教室で生徒さんが使っている鉋も樫材で出来ています。

落葉広葉樹は比較的寒い地方に生息し、日本にも多く見られる樹木で、我々には身近な存在ともいえるでしょう。日本に落葉広葉樹が多いのは、冬が寒いからといわれています。冬の寒い時期を無事に越すために、寒い空気に触れる部分を少しでも少なくさせるために葉を落とすとされているからです。日本で見られる多くの木が落葉広葉樹ですが、中でもコナラやカエデなどが紅葉する木の代表格といえるでしょう。

広葉樹は先ほど葉が大きいと書きましたが、樹種によっても大きさやカタチは異なります。また、秋になる実に関しても様々なカタチがあります。その中でも特徴的な葉と実のカタチをしているのが、トチ材です。トチは国産広葉樹の代表格となる木で、古くから座卓の天板として使われており、現在でもダイニングテーブルの天板として根強い人気があります。トチは非常に大きく成長する樹種で、幹の直径が1メートルを超えるなんてことも珍しくはありません。そのため、1枚板でダイニングテーブルに十分な大きさの板が採れる樹種といえます。また、あまり恵まれた環境でなくても生育する木でもあり、まっすぐ縦に伸びる木でもありません。そのため、製材されたトチの板は、個体差が激しく同じトチ材でも全く違う印象の木目に出会うことが多々あります。そのあたりもトチ材の魅力であり、多くの人を魅了してきた点だと思います。中身だけでなく、外見にも特徴があります。トチといえば、大きな葉と多いな実がなることでも有名です。トチの葉は、縦長ですが、長さがかなりあり、広葉樹の中でも大きな部類です。また、実も太く丸い形状をしており、ナラ系の実(ドングリ)とは違ってインパクトがあります。トチの実は食用としても使われ、古くから人間との関わりが多い気でもあります。

今日メインで紹介したトチの耳つきテーブルが吉祥寺ショールームに展示しています。少し前までは、テーブルにした状態で展示していましたが、現在は壁い立て掛けておいています。壁に立て掛けた状態だと、全体が見渡せるのでその木が持つ特徴が際立って見えます。

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トチ材の特徴でもある真ん中が少し赤身のある色味で外側が白っぽい色味をしています。横にするとあまり目立ちませんが、少しキラキラしたような模様が至るところにあります。これが全体的に少し光沢があるように見せています。さらにこの天板の厚みは60mmあります。現在ソリウッドのショールームで展示してある板の中でダントツ1番の厚みを誇ります。今後しばらくはこのぐらいの厚みの天板は出て来ないのではないかと考えています。こちらの天板に使っている板は随分前に入手したもので、その頃はまだ厚く製材していたようです。最近では製材する段階で厚くて60mm前後にすることが多いです。ですので、製品にする段階で平面をだすために削っていくので、仕上がりの厚みは40〜45mm程度になってしまいます。ですので、この天板、値段は少しはりますが、価値はものすごく高いです。さらにトチ材としては、天板の個性がそこまで強くないので、すんなり周りになじむと思います。

賢木@吉祥寺

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