2017.11.06

現品販売するカバ材耳つき3枚はぎテーブルを製作中です。【No.2094】

朝晩の冷え込みがきつくなってきましたね。自転車通勤を始めてから初めての冬。すでに寒さが身にしみています。冬本番を乗り切れるかちょっと心配になってきました。寒さ対策を万全にしないと駄目そうです。

相模湖工房では現品販売するための耳つきテーブルの製作を進めています。吉祥寺ショップに展示してあった耳つきテーブル天板用の板2セットを持ち帰り現品販売できるように製作することにしました。一つはカバ材の耳つき3枚はぎテーブルです。

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同じ丸太から製材された板を使用しています。3枚の板をはぎ合わせますが、元々は2枚の板でした。1枚の板が乾燥工程中に真ん中で大きく割れてしまったため、カットして2枚の板にしています。それらをはぎ合わせているので木目や色は統一感があるテーブル天板に仕上がりそうです。

カバといえばシラカバが日本人にとっては馴染みのある木だと思います。ですが、シラカバはほとんど木材利用されていません。柔らかいのとあまり太く成長しないのが木材利用があまりされていない理由だと思います。家具に使用されているカバ材はウダイカンバやダケカンバという種類のカバです。ウダイカンバは材木業界ではまカバ(真樺)とも呼ばれています。真の樺という漢字が当てられているようにカバ材としては特別扱いされています。ウダイカンバは赤みが他のカバ材より強いのが特徴です。北海道が主な産地になります。ですが、質の良いウダイカンバ材はほとんど流通されなくなってしまいました。

ダケカンバはウダイカンバに比べると色が黄色っぽいです。赤みがそれほどなく少し黄色がかった茶褐色をしています。ダケカンバは流通量もそこそこあって材木市場でも時々見かけます。

ウダイカンバ材もダケカンバ材も導管が狭く、すべすべした手触りが楽しめる木材です。木目はきめ細かく繊細な雰囲気がします。でも径の大きいカバ材は端にメラメラと燃える炎のような木目が現れます。K66テーブルに使用している板もそのような木目が見られます。この部分は加工するのは大変ですが、仕上げるとても綺麗に輝きます。

カバ材は硬さもあって加工もしやすいので家具用材としての適性は高いです。昔からよく家具用材として使われていますが、あまりメジャーな存在になっていません。木目の感じもカッコよくて個人的にはとても好きな木材ですので、マイナーな存在に甘んじている現状が残念です。径の大きなカバ材は2枚はぎ、3枚はぎでテーブルにすると全く問題ないのですが、カバは辺材と心材の色の違いが激しいです。辺材(外側に近い部分)は白っぽい色をしていて、心材(中心に近い部分)は褐色になります。この色の差が激しいのではぎ合わせるストライプ模様になってしまいます。このあたりがカバ材が敬遠される理由になっています。なので濃い色に塗られているのもよく見かけます。ウレタン塗装で濃い色を塗るとこの色の差が目立ちにくくなります。でもせっかく綺麗な色をしているので着色してしまうのはちょっともったいないと感じてしまいます。

というわけで個人的にはオススメのカバ材。K66テーブルは完成したら吉祥寺ショップに展示販売をいたします。吉祥寺ショップに運んだらまたお知らせします。

もう一つ製作しているのはウォールナット材の耳つきテーブル天板。2枚はぎの予定でしたが、削ってみると2枚の木味(木目の様子)が全然違っていました。幅も800mm程度だったため、急遽もう1枚の板を足して幅850mmになるようにしてはぎ合わせました。よって、耳つき3枚はぎテーブルとなります。こちらもこれら仕上げの加工に入ります。K66テーブルと同時に吉祥寺ショップに並ぶ予定です。

瑞木@相模湖

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