2016.04.25

今回の新作耳つきテーブルにはカバ材やミズメ材も登場!!! 【No.1534】

今日から社長が北海道に出張に行っています。「いいなあ…俺も行きたかった…」と心の中で叫んでいます。と言ってもこの時期は忙しく行っている暇もないのかもしれませんが… GW間近ですし、ありがたい事に注文がたくさん入っています。粛々と目の前の作業をしている感じの相模湖工房です。3月は耳つきテーブルの注文をたくさん受けました。そのため、今工房では耳つきテーブルを次から次へと製作しています。

耳つきテーブルは耳がついている分、はぎ合わせの難易度が上がります。ストレートカットテーブルの場合は均等に圧力を掛けやすいため作業しやすいんです。耳つきテーブルの場合は耳のカタチがその都度違います。耳の形状でハタガネが滑ってしまったり、うまく中心方向に力が掛からないことがあります。天板のはぎ合わせはテーブル製作の中で最重要ポイントです。ここで失敗する訳にはいかないので緊張感のある作業になります。私も何回か経験がありますが、結構バタバタとしてしまいます。テーブル担当スタッフのIは、経験豊富なので手際よく素早くこなしていきます。

ハタガネを掛けた状態で接着剤が乾くのを待ちます。接着剤の層が厚くなっても接着強度が落ちます。接着剤の層はできるだけ薄い方が良いのでハタガネでしっかりと圧力をかけて余分な接着剤をはみ出させます。接着剤の量が少なく接着剤がついていない部分があると接着不良を起こしてしまうので、多すぎず少なすぎずに接着剤を塗布するのがポイントです。たくさんはみ出すと後でそれを取るのが大変になります。適度にはみ出すように接着剤を塗ることができれば作業効率も良く、強度も保てるテーブル天板になります。

さて、4月末にも新作耳つきテーブル用の板を吉祥寺ショールームに届ける予定になっています。今回は5台分を新しく展示する予定になっています。その中からまだWebぺージに掲載されていない新作を紹介しましょう。

K48テーブル

カバ材の耳つきテーブルです。同じ丸太から製材された2枚の板を使用します。隣合っている板なのでブックマッチにはぎ合わせる事ができます。色の濃い心材部分が多いカバ材です。カバ材は中心部分が濃い赤褐色あるいは黄褐色で、周辺部分が白褐色になります。個体によっては白い部分が多い場合もあります。このカバ材は比較的白い部分が少ないですね。

どうですかね？緻密で美しい木目をしています。カバ材らしいモヤモヤした模様も出ています。カバ材は導管が狭いために木目の様子は曖昧でハッキリしません。また手触りもスベスベしてとっても気持ちよいです。見た目よりもしっかりとした材で結構堅いです。摩擦耐性もそこそこあるのでテーブル天板にするには最適な材です。堅いので多少は重さを感じます。ウォールナット材やチェリー材のテーブルに比べると重くなります。ただ、テーブルを動かす機会は少ないので重さはあまり気にする必要はないと思います。床がフローリングの場合は脚裏にフェルトを貼ると床をキズつけずに少ない力で引きずって動かすことができます。ソリウッドではテーブル購入のお客様には脚裏に貼るフェルトをサービスしています。(絨毯やカーペットの上にテーブルを設置する場合はフェルトを貼らない方が良いです。)

もう1台紹介します。

D62テーブルです。少し割れが入ってしまうのが残念なんですが、ミズメ材の耳つきテーブル天板です。ミズメはカバの仲間です。K48テーブルと比べてみても雰囲気はなんとなく似ていますよね。ミズメの方が少し赤身が強いかもしれません。ミズメは流通量が少なくあまりお目にかかれませんが、とっても綺麗な木目をしています。カバ材同様に繊細できめ細かい木目になります。ミズメについてはブログエントリーに書きましたので詳しくはそちらをご覧ください。

→ミズメザクラはサクラじゃない。別名、夜糞峰榛(ヨグソミネバリ)というカバの仲間。

ミズメはミズメザクラと表記されることが多いです。でもサクラの仲間ではないので気をつけてくださいね。カバの仲間です。私もミズメザクラと呼んでいましたが、誤解を招くと考えて今はミズメと呼ぶようにしています。そして、別名がヨグソミネバリ。漢字で書くと”夜糞峰榛”だそうです。なんだか凄い名前が付いています。なぜ”夜糞”かは謎です。変な名前がついていますが、木材としてはちゃんとしていますので不安にならないでくださいね。とっても良い材なんです。美しいので、私のお気に入りの木材No.1です!

今日は新作耳つきテーブルについてチラッと紹介しました。詳細は耳つきテーブルのWebぺージに掲載しますので気になる方は後日そちらをチェックしてください。

瑞木@相模湖

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