2018.08.11

繊細な木目で綺麗に仕上がるミズメは本当はもっと使いたい材。【No.2372】

ソリウッドで扱う樹種は色々とあります。多く使うのはブラックウォールナットやチェリーといった北米産の木材です。現在は北米産の木材の供給量が安定していて、質も良いため日本だけでなく世界各国で使用されています。人気が高いのも北米産木材です。無垢材家具の中で一番人気な樹種はウォールナット材です。人気があるので価格も高めです。ソリウッドではチェリー材も人気が高いです。他の家具屋さんではウォールナット材の方が人気があるようですが、ソリウッドではチェリー材の方が人気がありますね。木工教室の生徒さんもチェリー材を使う人がとても多いです。供給量と質が安定しているので、製作するサイドにとっても使いやすい木材です。

国産の広葉樹材は北米産の木材に比べると供給が安定していません。日本の林業は杉や檜といった針葉樹を中心に扱ってきています。そのため、広葉樹を定期的に産出する場所は限られています。計画的に広葉樹材が育てられて伐採されている所は本当に限定的だと思います。国産の広葉樹材といえば、ケヤキ、トチ、クリ、カバ、ナラ、ミズメ、クルミ、イタヤカエデなどが挙げられます。ソリウッドではこうした国産の広葉樹材を使った耳つきテーブルを製作販売しています。

でも、安定した流通ではないためどれも一点物です。コンスタントに製作できる訳ではありません。材木市場で仕入れた板を乾燥させて使用できるようになった板で製作しています。基本的なスタンスとして2枚はぎ~5枚はぎくらいでテーブル天板にしています。

一枚の板で製作する一枚板テーブルは魅力ある物ですが、使用できる板がとても少なくなっています。とくに国産広葉樹材に限定すると数はとても少ないです。ケヤキやトチで幅広い板はまだ流通していますが、その数はだんだんと少なくなっています。数が少なくなってきているので価格も高めになります。一枚板テーブルだと大きさにもよりますが、最低でも50万円くらいになってしまいます。多くの人に無垢材テーブルを使用して欲しいとの思いから、もう少しリーズナブルな価格帯のテーブルに力を入れています。

国産広葉樹材の中で私が好きな樹種はミズメです。ミズメザクラとも呼ばれていますが、実際はカバの仲間です。日本人には白樺(シラカバ)がよく知られた存在のカバの木ですね。シラカバは家具用材として流通することはほぼありません。どうやら柔らかいようです。家具用材として使われるカバはウダイカンバ、ダケカンバというカバノキです。ミズメもカバ(カンバ)という名前はついていないですが、カバの仲間です。
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先日納品したミズメ材の耳つき2枚はぎテーブルです。ミズメ材は暖色系の色をしていて、木目が繊細で透明感があります。材質としては硬めで粘り気もそれなりにあります。重さはそれなりにありますが、硬さもあるのでテーブルとしてはとても適した材だと思います。手触りにもすべすべして気持ち良いです。

本当に良い材なんですが、流通量が極めて少なくなっています。良質なミズメ材を材木市場で見かける機会も少なくなっています。見かけたら仕入れるようにしていますが、現状でストックはそんなにありません。本当はもっとたくさん使いたい材ではあるのですが…

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こちらも過去に納品したミズメ材の耳つきテーブルです。ブックマッチといって木目がほぼ左右対称になるようにはぎ合わせています。ミズメらしい木目でとても綺麗な天板に仕上がりました。やっぱりミズメは良い木だと思います。

2枚はぎテーブルを製作するためには幅が450mmくらいの板でないとダメです。カバ系の木はそれほど太く成長しません。なのでカバ系で幅が850mmある一枚板テーブルはそれこそとても希少です。なので、カバ系なら2枚はぎテーブルを探すのが現実的です。ミズメも幅があっても600mmほどですね。なので、2枚はぎ~4枚はぎ程度でテーブル天板にしています。

というわけで今日は国産広葉樹材であるミズメに焦点を当てて見ました。

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