2016.04.14

無垢材テーブルは着色塗装が可能か?【No.1523】

無垢材テーブルの魅力の1つに、なんとも言えない自然な色味というものがあると思っています。木の種類によって実に様々な色味が存在します。代表的なものといえば、ウォールナット材の落ち着いた濃い茶色、チェリー材のオレンジがかった茶色、アフリカを原産とするブビンガ材やアフリカンマホガニーのような赤が強い褐色など、木それぞれが特徴的な色味を持っています。その本来の色味を活かすには無色の仕上げをするのが一番です。オイルでもウレタンでも無色のものを塗っても、水分が含まれているので木材は濡れ色になります。濡れ色になると、色味がはっきりとしてより色が濃くなる感じになります。

吉祥寺ショールームには、まだ仕上げをしてない耳つきの板が展示してあります。この板は木目がわかるように表面を削っていますが、仕上げをした際の色味は出ていません。ウェブなどではなかなか表現するのが、難しいですが、吉祥寺ショールームでは、ご希望があれば板の一部を水で濡らして、濡れ色にすることが出来ます。これは仕上げをした際の色味を完全に再現するとは言い切れませんが、ほぼ完成時に近い色味を見ることが可能です。ご希望の方は、遠慮せずにスタッフに申し付けください。

通常は、これまで書いてきたように着色成分が入っていないオイルもしくはウレタン塗料で仕上げますが、仕上がりの色はもともと木材が持つ色味に依存するカタチになります。無垢の板は自然素材なので、やはり色味にも個体差があります。そのため、同じ木材でも全く同じ色に仕上がるということはありません。他のインテリアや椅子などとのコーディネートを考えた際に色味をきっちりと揃えたいという要望もあると思います。この要望に答えるには、やはり着色塗装という選択肢に頼らざるを得ません。

今日は無垢材テーブルの着色塗装をテーマにブログを書いてみます。

まずテーブルを着色するには、着色オイルと着色ウレタン塗装の2つが考えられます。着色オイルとは、主な原材料や性質は無色のオイルと変わりませんが、それに着色成分が加えられていると考えて問題ありません。メーカーによって色の種類は違いがありますが、10数種類ぐらい色が選べるものもあります。基本的には着色オイルは色がつきますが、木目は残る仕上がりになります。ソリウッドでは無垢材テーブルに着色オイルを使用することは滅多にありません。いくつか理由がありますが、塗料がしっかりとつき色がつくところと色がつかないところが出てきて、ムラがでやすい点と使用しながらのオイルメンテナンスがしづらい点がオススメ出来ない大きな理由です。

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食べ物をこぼしたり、水で頻繁に拭く必要がなり棚類には、着色オイルを使うことがあります。これはダークブラウンの着色オイルで仕上げたナラ材のCDラックです。

一方、ウレタン塗装の場合は、ムラがでる場合もありますがオイルに比べると色ムラは出にくい感じになります。ウレタン塗装の場合は、オイルと違い色の細かな調整がしやすいというメリットがあります。ウレタン塗装の場合は、色が決まっているというよりは塗料を調合して色を作っていくことになります。ですので、多少の色の調整が可能です。ソリウッドでは、ウレタン着色塗装の出番は少ないので、決まった色があるわけではありません。お客様のご要望を聞いたり、希望の色見本となるものをお借りし、色のサンプルを作成しながら相談していくことになります。ですので、ご希望の色味に近い色にすることが出来ます。着色ウレタン塗装のデメリットとしては、クリアウレタン塗装とほぼ一緒です。10年、15年と使っていると、表面のウレタンが劣化してきて剥がれてきてしまいます。こうなると、自宅での補修が難しくなります。表面の塗膜がとれてしまうと、着色した木部が表面にきてしまうので、擦れてしまったりすると着色部分の色が薄くなってくる部分も出てきてしまいます。

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こちらは長年ご使用頂いた着色ウレタン塗装を施したテーブルです。表面のウレタンが剥がれ塗装部分が薄れ、艶もなくなってしまっています。

もちろん、こうなってしまったテーブルを工房に持ち帰って補修することは可能です。ですが、機械で表面を削り、着色塗装をし直すことになります。そのため、時間と費用がそれなりにかかってしまいます。ソリウッドでは、ソリウッドで製作した家具についてはこのような再塗装を承っています。ですので、後々補修が必要になる可能性があることを理解頂ければ着色ウレタン塗装も選択肢の1つにはなるかと思います。

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こちらが先ほどの写真のテーブルに再塗装を施したものです。新品同様に蘇らせることが出来ます。

賢木@吉祥寺

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