2014.11.11

見た目は繊細で軽い印象ですが、実は堅くて丈夫なメープル材。

昨日は白っぽい木材としてイタヤカエデ材を紹介しました。イタヤカエデは国産のカエデで主に北海道でとれる木材です。電話すればいつでも在庫があるような板ではないので、定番ものとして扱うのは無理です。個体差も大きいので、オーダーで製作するためには大量の在庫をもってないと対応することは難しいでしょう。そのため、ソリウッドでは定番材種としては取り扱ってはいません。

同じカエデの仲間でハードメープル材として流通している木材があります。これはアメリカ・カナダが産地のカエデです。このハードメープル材は現地で製材されて人工乾燥が施された板が日本に輸入されています。北米現地の製材工場で製材された板なのでインチ単位で製材されています。耳も既にカットしてある板ばかりです。厚みは、4/4インチ(25.4センチ)・6/4インチ(38.1センチ)・8/4インチ(50.8センチ)が規格サイズです。このメープル材はイタヤカエデ材に比べると流通量が多く安定して仕入れることが可能になっています。そのため、ソリウッドではメープル材を定番材種として取り扱っています。

ソリウッドで取り扱いのある椅子メーカーもハードメープル材(略してメープル材と呼んでいます。)を定番材種にしています。そのため、テーブルと椅子をメープル材で揃えることが可能です。

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加工している段階では白いメープル材ですが、塗装をすると少し黄色っぽくなってクリーム色になります。国産のカエデ材に比べると少し木目が大雑把な感じがします。国産カエデは繊細で詰まっているものが多いんです。見た目からくるイメージは柔らかそうですが、実は堅くて重い樹種です。ボーリング場のレーンに使われたりする木なので、丈夫さは折り紙付きです。

メープル材・イタヤカエデ材はともに散孔材と呼ばれる種類の木で、導管がとても狭くなっています。そのため表面の凹凸が少なく、手触りはスベスベしてとても気持ち良いです。このスベスベ感がメープル材・カエデ材の特徴とも言えます。導管は水分を通すを管で広葉樹には無数に存在しています。導管の太さは木によって異なります。導管の太い樹種は表面の凹凸が深くなるので、注意深く触るとその凹凸を感じることができます。導管の太い樹種は、ケヤキ・ナラ・タモなどで環孔材と呼ばれています。年輪に沿って導管が規則的に並ぶので環孔材は呼ばれています。木口からルーペで覗いてみると環状に導管が並んでいるのが分かります。一方、メープル材・カエデ材は、木口からルーペで覗いても導管の存在をハッキリ認識することができません。なんとなく小さい穴があるかな?といった感じです。

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こちらは名古屋市にある料理・パン教室のプメルタディリーフさんに納品したメープル材のテーブルです。天板厚は40mmで幕板つきの角脚がついています。パンを捏ねたりもするので揺れないように丈夫なメープル材を使用しています。納品は配送業者さんにしてもらいましたが、先日岐阜の材木市場に行った帰りに寄って写真を撮らせて頂きました。パンを捏ねても全然揺れなく問題ないと言ってもらえたので良かったです。

メープル材が使われている場所として有名なのがApple Storeです。Apple製品が並んでいるテーブルはメープルが使われています。いろいろな場所のApple Storeの画像を見る限りは世界中の多くのApple Storeで同じメープル材の什器が使われていますね。でも、新しく表参道にできたApple Storeのテーブルはメープル材ではなく、オーク材になっている情報もあります。確かにネットに掲載されている写真を見ると、オーク材のように見えます。テーブルの脚の部分の木目が目立つのでメープル材ではなさそうです。近いうちに表参道のApple Storeに行って確認してこようと思っています。

瑞木@相模湖

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