2013.12.04

木の家特集の「BRUTUS」を読んで

いま発売中の雑誌「BRUTUS」の特集記事が「あたらしい木の家」です。

木に興味のある方、これから家を購入しようとしている人は一読の価値があると思います。木の家というと無垢材の大きな柱と梁があり、和の空間がひろがる家を想像すると思いますが、そこは「BRUTUS」。今号で紹介されている家の多くは、おしゃれでまさに新しい木の家といえるものばかりです。

今号で気になった「城山の家」「藤森照信はなぜ木が好きなのか?」「家具屋の空間プロデュース」という3つのトッピックスを紹介します。

「城山の家」

パラパラとページをめくっていくと、どこかで見覚えのあるお家が掲載されていました。

ソリウッドの木材乾燥庫の設計者でもあり、仲良くさせてもらっている設計事務所A+Saが設計した「城山の家」です。実は、合板の節穴を樹脂で埋めて磨くという作業を少し手伝ったこともあり、現地に行ったことがあります。初めてみた際に、外観も内観も屋根の中央に設置されたトップライトと2階部分には柱がなく広い空間が作り出されていることが印象に残りました。そして、こんな斬新なことも出来るんだなと非常に感心したのと同時に、同世代の人の仕事ぶりに刺激を受けたことを覚えています。

そして今回の「BRUTUS」掲載、身近な人がこのように取り上げられると嬉しいですし、こちらも仕事に対する気合いがさらに入ります。

「藤森照信はなぜ木が好きなのか?」

建築史家でもあり、建築家でもある藤森照信氏が木の魅力と面白さについての文章です。藤森氏の著作は何冊か読んでいますが、独自の切り口でズバッと本質を言い当てる文章は面白いのですが、今回もズバッと言っちゃっています。針葉樹(特に杉)が嫌いと・・・。

木の魅力について藤森氏はこう語っています。

日本で木の家がいまでもつくられているのは素晴らしいと思うけど、工業化されすぎている。柱や梁にはもうちょっと、自然材料らしさが欲しい。できれば見えないところに工業製品を使って見えるところ、手に触れているところに木を使えばいいと思う。

私自身も木目の感じや肌触りが、人に与える影響は大きいと考え、木に触れることは現代の暮らしにも必ず必要だと思ってこの仕事をしているので、非常に共感がもてる一文です。

「家具屋の空間プロデュース」

今号は、新築の家だけでなく、リノベーションによって木質空間に生まれ変わった内装も紹介され、実際にデザインを行ったインテリア会社が数社紹介されています。

その中で、リノベーション事業とともに家具ショップも経営している会社が私の知る限りで数社ありました。家具屋が空間自体のデザインまで事業領域としている例です。

個人的にはこの業態、非常に興味があります。やはり家と家具は密接に関係しているものですし、一緒に提案、実行できれば面白いことだなと思います。ソリウッドで空間プロデュースをするなら、「耳つき広葉樹の板」を効果的に配置する木の家とかをやってみたいですね。
元々、木の魅力を伝えることを企業ミッションとしてしているので、家具の延長線上で空間演出があっても良いと考えています。今は、技術的にも足りないことが多すぎますが、将来的にはチャレンジしたいことのひとつです。

賢木@吉祥寺

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