2014.10.17

BRUTUS最新号は木の椅子好きにとってはたまらない内容になってます。

皆さんはもう最新号の”BRUTUS”をご覧になりましたか?

このブログを見て頂いている方は無類のテーブル好きか無類の木好きか、とにかく木のモノについて興味がある方でしょう。そんな方は最新号の”BRUTUS”を読んでみるときっと幸せな気分に浸れると思います。

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特集は、木の椅子と木工 となっています。

特集のメインは「WOODEN CHAIRS,BENCHES&STOOLS.”木の椅子”のカタログ」となっていて巨匠デザイナーの椅子から現代の椅子まで62脚の椅子が紹介されています。トーネットの曲げ木椅子、ポーエ・モーエンセンのJ39、ハンス・J・ウェグナーのY Chair、The Chair、フランコ・アルビニのルイーザ、ジョージ・ナカシマのコノイドチェアなど名作として名高い椅子がたくさん載っています。名作椅子ミニ図鑑としての資料にも最適です。

“本を読むための椅子”を探している僕は、パラパラとめくりながらどうしてもその目線で椅子を見てしまいます。そんな視点で目に留まったのが、オーレ・ヴァンシャーのOW149 Colonial Chairです。オーレ・ヴァンシャー氏の事は知らなかったですが、デンマーク王立芸術アカデミーの家具科の教授にもなった方のようです。少し大きめのフレームに背中と座面に厚めのクッションがついている椅子です。曲線が強調されすぎていなくてシンプルな木の椅子です。写真はチェリー材のコロニアルチェアで黒い革のクッションがついています。この色の組みあわせを落ち着いた感じで読書にぴったりのように感じました。1949年に発売された椅子ですが、現在も手に入るようです。座ってみたいと思いますが、買うとなるとちょっとお値段が高いです……(チェリー材・牛革で361,000円) 気になる方はBRUTUSをご覧になるか、Googleでコロニアルチェアと検索すれば写真がヒットします。

続いては、世界一美しいロッキングチェアを作った男、サム・マルーフ氏が取り上げられています。相模湖工房にマルーフ氏の本が置いてあるので、見た事があります。マルーフ氏のロッキングチェアはほんとに美しいです。後ろに長く伸びた脚のカタチが素晴らしいです。一度腰掛けてみたいものです。

さらに、デンマーク最古の家具工房での椅子作りの様子が紹介されています。普段から自分たちも同じような事をしている訳ですが、外国人というだけでなんだか崇高な作業をしているように見えてしまいますね。

その他には宮本茂紀さん監修の木について学ぶというコーナーもあります。宮本茂紀さんは『原色インテリア木材ブック』の著者としても有名です。この本は流通している180種ほどの木を使って同じ椅子を製作してその写真と特色を紹介しているものです。実際に同じデザインの椅子を違う樹種で製作している所に凄みを感じます。

こんな感じで前半は木の椅子について盛りだくさんの内容になっています。少し残念なのは、木の椅子カタログで紹介されている62脚のうち、日本人デザイナーの椅子はわずか8脚。日本人デザイン、国産の木の椅子ももう少し頑張らなくてはいけませんね。実用的で良い椅子もたくさんあるんですけどね。

後半は木の小物が取り上げられています。その中で1番気になったのは、木の鳥。郷古隆洋さんが選ぶ木製の鳥のオーナメントが紹介されています。いろんな国のいろんな鳥があって面白いですよ。

僕も1つ、木の鳥を持っています。
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大切な友人から頂いた木のペンギンです。すました顔がちょっと憎らしくあり、可愛くもあり、お気に入りのペンギンです。

と言うわけでBRUTUS最新号は、木や椅子、木工が好きな人にとっては必見の内容になっています。

あっそうだ。言い忘れていました。この号で1番衝撃を受けたのは、人類学者の川田順造さんが紹介している”私の木の椅子。”です。調査のために長く暮らしていた西アフリカのサバンナの人達が作ったという椅子です。どんな椅子か気になる方はBRUTUSを見てみてください。

瑞木@相模湖

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