2014.08.27

納品したテーブル ウレタン塗装にした理由

昨日の瑞木@相模湖が書いたブログエントリー「製作現場からみるオイル仕上げとウレタン塗装の違い」は製作現場の立場からオイル仕上げとウレタン塗装の違いを述べています。図ったわけではありませんが、タイミング良くウレタン塗装を施したテーブルを納品してきました。

チェリー材テーブル

小さめのテーブルを3つ並べてカウンターみたいにしたチェリー材のテーブルです。こちらは東京代官山に9月にオープン予定の「キッチン アンズ」さんに納めさせて頂いたものです。1つのテーブルは長さ1380mmで奥行きは600mmに揃えて3つ製作しました。高さはカウンターのように使うため、テーブルとしては少し高めの750mmに設定しています。

お店のオーナー様からお店の内装には、温かみのある無垢材を使用したいとお話を頂きました。相談の上、テーブルの仕上げはクリアウレタン塗装に決まりました。今回はご使用になるのが飲食店であり、手入れの容易さを重視した結果です。一般的なご家庭では3回の食事がメインですが、飲食店となると頻繁に使用しますし、オイル仕上げだと輪染みや汚れの原因を排除する細かい対応が難しいと思いますので、飲食店のテーブルとして使う場合はウレタン塗装が選ばれることが多いです。

以前に書いた「最適な仕上げを選ぶために知っておくべきオイルとウレタンの違い」では、「見た目と触り心地」、「強度」、「持続性」の3つの観点でオイルとウレタンの違いを書きました。今日は「持続性」とかぶる点も多いですが追加のようなかたちで「メンテナンス」の違いについてみていきます。

オイル仕上げとウレタン塗装のテーブルでは普段の手入れの仕方や注意事項が変わってきます。

オイルの場合、水に対して強くはないので、普段のお手入れは乾拭きか固く絞ったフキンで拭いて頂くのが良いです。オイル仕上げで多くの方が心配されているのが”輪染み”です。”輪染み”は、コップやお皿などの裏側に水分がついた状態でそのままにしておくとつくことがあります。これを防ぐには、テーブルに置く前にさっと裏側を拭く習慣づけると”輪染み”がつくリスクはかなり軽減されます。しかし、最も簡単な方法はお食事の際にランチョンマットやコースターを使用することです。

また、”輪染み”がついてしまっても絶望することはありません。染みを目立たなくするには、紙やすりとメンテナンス用オイルでご自宅で補修することが出来ます。これはオイル仕上げのメリットでもあります。

ウレタン塗装の場合は、普段のお手入れとして水拭きしても問題ありません。オイル仕上げのテーブルのように水に対する心配は必要ありません。注意頂くのは、火にかけた直後の熱いまま鍋です。熱いものを直に置くと白く変色してしまうことがあります。こうなってしまうとご自宅での補修は難しいです。また、マニキュアを落とす除光液がついてしまうと塗装が剥がれる原因となりますのでご注意ください。

ウレタン塗装の場合は、染みなどで汚れることはありませんが、ウレタンの劣化を避けることは出来ません。15年ぐらい使用すると塗装がはげてきます。そうすると、ご自宅でオイル仕上げのように補修することは難しいです。塗装を塗り直して新品同様にすることは出来ます。その場合には工房に持って帰って機械で削り、再塗装を施しますので、費用と時間が掛かります。

オイルかウレタンを選ぶにあたっては、何度も書いてきていますが、ライフスタイルや使い方を見つめ直し、何を一番重視するかを考えてみることが適切な仕上げを選ぶことにつながります。

賢木@吉祥寺

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