2015.01.08

ダイニングテーブルを注文する前に確認しておくべきことの続き

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ダイニングテーブルを注文する前に確認しておくべきこと

昨日のエントリーでは、私が考えるテーブルを注文する前に確認しておくべき3つのことの内、”肌触り”と”強度”について書きました。3つ目は”天板の裏”です。普段はあまり意識していないと思いますが、実は天板の裏が一番メーカーごとの特徴がでるところなのです。無垢材のダイニングテーブルでしたら、なおさら、天板の裏の処理が重要になります。それは、天板の裏側をみると、長く使える工夫がしてあるかどうかといったことがわかるからです。では、具体的にみていきましょう。

天板と脚がどのようについているか?

まずは、天板と脚の接点がどのようになっているかを確認します。多くの無垢材テーブルの場合は、直づけ、プレートや金具を介してボルトで留める、脚の先端がネジのようになっているねじ込み式、4辺幕板付きの脚のいずれかであることが多いと思います。ここで、注意して欲しいのは脚が外れるかということと、将来的に脚ががたつくことにならないかということです。天板と脚をほぞ組みで直につけていると、簡単に取り外しは出来ません。小さいテーブルでしたら、搬入も問題ありませんが、4人掛け以上のテーブルですと、脚がついた状態ではマンションの1室への搬入は無理と思ってください。せっかく買ったのに、家に入らないという状態は避けたいので、ボルトや金具が見えず、直接ついているようにみえる場合は必ず確認してください。

幕板がついている脚もばらすことができるかを確認してください。しっかりと組んでしまっているものも中にはありますので、先ほどの直付けと同じ搬入の問題が出てきます。

最も多いのは、金具や金属製のプレートを介した取付けになっているものです。せっかく無垢の天板なので、出来るだけ金属は使いたくないという方もいらっしゃいます。ですが、搬入問題や将来的ながたつきを避けることを考えると、金属製の金具に頼るのが最善策だと考えます。ですので、ソリウッドでも金属製のプレートを介した取りつけ方法を採用しています。

ソリウッドで使っているのは、6つのボルト用の穴があいた約20cm×15cmの金属製プレートです。これを脚に木ネジでしっかりと固定します。天板の裏には、プレートの位置決めとなる四角い溝を掘り込み、鬼目ナットといわれるメスのネジを埋め込みます。天板と脚を固定する時は、溝にプレートを合わせ、ボルトで固定します。

実際に取り付けた時はこんな感じになります。このプレート方式にすることで、取り外しは容易に出来る、将来的にもがたつきがでないようしっかりと固定出来る、様々なデザインの脚に対応出来るといったメリットが出てきます。

無垢材の反りに対する対策はどのようにされているのか?

無垢材テーブルを検討されている方が気にされている点として挙げられるのが、木の反りに対する不安です。木が反るというのは、伐採された木には多くの水分が含まれています。製材されたばかりの板を触ると、それだけで濡れているのがわかる場合もあります。製材した板をそのままにしておくと、板の表面から内部の水分が蒸発していきます。内部の水分がなくなると、細胞が移動して木部の収縮が始まります。そのまま、収縮が続くと、水分が少ないほうに反っていきます。内部の含水率が15%以下ぐらいになると、平衡状態になり反りは納まってきます。ですので、家具に無垢材を使う場合、少なくとも平衡状態になるまで乾燥させることが必要になります。

ですが、平衡状態まで乾燥させれば完璧に反りが抑えられるかというと、そう簡単ではありません。室内の湿度の変化により、伸縮がおき、その際に反ってしまうことが起こりえます。そこで、天板裏から反らないように抑えてあげる必要があります。

反り止めも各製作者の考えによって、どういった方法がとられるか分かれてきます。反りに対する対策は、大きくわけると、木製の反り止めを天板裏につける、金属製の反り止めを天板裏につける、幕板で組んだ脚をつけるの3つになります。

ソリウッドでは、座った際の快適性を確保するため、天板下のスペースを出来るだけ大きくしたいと考えています。そのため、長手方向に幕板をつける方法は積極的にとりたくありません。木製の反り止めの場合は、厚み5、6センチぐらいの木片でないと反りを止める効果が出にくいです。そのため、一番天板裏がスッキリする金属製の反り止めを埋め込む方法を基本的に採用しています。

中には、動きやすいメープル材などの木で奥行きが900mmを超えるテーブルを作る場合などは、より強固にするために木製の反り止めを使うこともあります。

このように、天板裏の処理でいろいろなメリットデメリットが出てきます。要望を全て満たす完璧な方法というのは、なかなか難しいですが、作り手としては、最も重要と考えている点に工夫をこらして製作しています。そうした特徴がわかると、テーブルに対する思いも変わってくると思います。

2日にわたって、無垢材テーブルを注文する前に確認しておくべき点というテーマで書きましたが、初めて読んだ方は、よくわからない点もあると思います。そういった場合は、ソリウッドが月1回開催している無垢材テーブル選び方講座にきて頂いても良いですし、吉祥寺ショールームで直接質問して頂いても構いません。私としては、納得できるテーブル選びをして頂くのが仕事だと思っていますので、お気軽にお尋ねください。

賢木@吉祥寺

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