2015.01.09

自然を楽しむテーブル 

ソリウッドでは長年に渡って無垢材を使用したテーブルを製作・販売しています。昔は大きな1枚板テーブルをメインに扱っていました。ケヤキ、トチ、ナラといった1枚板テーブルをたくさん作っていました。無垢材のテーブルといったら1枚板テーブルというイメージが強くあった時代でした。しかし、近年は1枚板テーブルはほとんど製作していません。

決して1枚板テーブルの魅力がなくなった訳ではありません。むしろ1枚でテーブルになる板がどんどん少なくなっているので、希少価値は高まっています。ただ、無垢材テーブルをお求めになるお客様の趣向が変化してきているのです。昔は分厚い(60mmとか当たり前にありました。)天板に重厚な脚をつけるのが流行でした。しかし、最近は分厚い天板を求めるお客様は少なくなりました。「そんなに厚くなくてもいいです。」というお客様が増えています。都内の住居が狭くなっている事を考えれば当然と言えます。家族の人数も減ってきています。大勢がテーブルを囲んで食事をするという風景も昔に比べれば減ってきているでしょう。

1枚板テーブルに変わって人気が出てきているのが、耳つきの2枚はぎテーブル、3枚はぎテーブル、多数枚はぎテーブルです。これらの天板は1枚ではテーブル天板にならない幅の板を接着剤ではぎ合わせることでテーブルにしています。天板の厚みも厚くしないようにしています。だいたい40mmから50mmぐらいの間におさめるようにしています。大きさは様々です。長さ1200mmから2200mmぐらいまでお客様のご要望に合わせて製作しています。

耳つきテーブルとはどんなテーブルなのか?多くの方は”耳つきテーブル”という言葉は馴染みのないものでしょう。

“耳つきテーブル”とはより自然を楽しむためのテーブルです。耳は樹皮がついていた部分です。その部分をそのまま残して製作したテーブルが”耳つきテーブル” です。木は真っ直ぐに生えているわけではありません。特に広葉樹は曲がったり、枝分かれしたりして成長していきます。そうしたカタチをそのまま活かすのが耳つきの良い所。

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こんな感じに自然なカーブを描いたエッジになるのが耳つきテーブルです。

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木口から見るとこんなカタチになります。もちろんカタチは1枚1枚違います。あくもでも例ということで。写真のような向きで使うと全体の見た目はシャープになります。天板の厚みがあっても野暮ったく感じないです。逆向きに使うとより耳が目立ちます。若干使いづらくはなりますが、耳を強調したいのであればそうすることも可能です。

耳つきテーブルの耳には”天然物”と” 人工物”があります。なんだかイクラみたいな話ですが…

“天然物”はそのまま自然のままの耳を指します。”人工物”の耳もあるんですね。わざとエッジを耳のような形に削っている耳です。ソリウッドで扱う耳つきテーブルは基本的には”天然物”の耳です。耳の一部が破損したりしている場合はグラインダーで形を整えてそれっぽく見せるようにしています。耳の無い板を1から耳っぽく整形することはしていません。”人工物”の耳には木目が出てきます。なので見た目ですぐに分かります。

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樹皮を剥がした状態の耳です。まだ一部に樹皮が残ったり、汚れたりしています。それらを取り除くために粗く磨いていきます。あんまり綺麗に細かく磨くと逆に不自然になってしまうので、自然の雰囲気を残しつつ磨いていきます。

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磨いた耳の部分はこんな感じになります。耳の雰囲気は樹種によって異なります。これはカバの耳です。もっとツルッとした耳になる樹種もあります。トチはツルッと系ですね。

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耳は破損している場合もあります。丸太を積んだりするときに使う重機で、こんな感じにキズがついていることもよくあります。このままだとみっともないので、少し整形します。

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整形した後です。なるべく自然に形を整えます。やり過ぎると木目がでてきてしまうので、適当な所で抑えるのが重要です。

とまあこんな感じに自然のカタチを楽しむように作られているのがソリウッドの耳つきテーブルなのです。

瑞木@相模湖

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