2017.10.08

無垢材テーブルによく使われる材は4つの色味に分類できる【No.2065】

無垢材テーブルを検討する際に、樹種はどれがよいのか?ということは誰も悩むことだと思います。樹種を選ぶポイントは2つあると思います。それはある程度の硬さがあること、もう1つは、好みの色味で選ぶことだと思います。無垢材のダイニングテーブルをご検討中の方は、ある程度長い期間使用することを前提として考えていると思います。そのため、表面の強度は重要になってきます。自然な質感が好まれているオイル仕上げの場合、表面に塗膜をつくって保護する塗装方法ではないので、木材そのものが持ち表面の硬さが天板の表面の硬さになります。一般的には、針葉樹よりも広葉樹のほうが硬いとされています。針葉樹として代表的なものはスギ、ヒノキ、パインといった材ですが、これらの表面は比較的柔らかく、少し力をいれて爪で押すと簡単に凹んでしまいます。

一方、広葉樹は木部の組織が針葉樹より進化しており導管と呼ばれる水分や養分を運ぶ管が独立している構造をしています。針葉樹に比べ、重く表面も硬いです。多くの広葉樹は針葉樹のように爪で押しても簡単には凹みません。以上のことから特にオイル仕上げのテーブルを考えている場合は、硬さで勝る広葉樹から選択するのが良いと思います。

ただ、広葉樹といっても色々な種類があり、無垢材家具の専門店に行っても覚えきれないほどの樹種の家具が展示されている場合もあります。広葉樹の中ではどういった基準で選べば良いのでしょうか?

個人的にはある程度の硬さがある木の中では、後は色味で選んでも良いと思います。それが一番わかりやすいです。ですので、今日のブログでは、無垢材家具によく使われる広葉樹の樹種を色味で4つに分類して紹介してみます。

淡い黄土色・薄い茶色系

木の家具といって多くの方が思いつくのが、この黄色味がかった色だと思います。淡い茶色ですので、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。ここに分類される代表的な木は、タモ材とナラ材です。どちらも言葉で表現すると淡い黄土色といったところです。どちらも強度があり、古くから家具に使われていますので、無垢材家具ではポピュラーな存在ともいえます。日本や中国でも生育しますが、近年ではロシアからの輸入材が中心になっています。以前では、価格も比較的安い部類の時期もありましたが、ここ数年の価格の上昇が著しく安定的に良材を確保するのが難しくなってきています。さきほどはポピュラーと書きましたが、このままの状況が続くとそういえない存在になってしまうかもしれません。

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写真はナラ材のダイニングセット。

白系

タモやナラよりも白い色味をしている木もあります。代表的なものは、メープル、カエデ、ブナ、トチといった樹種です。これらは、白っぽい色味ではありますが、メープルやカエデはクリーム色に近い黄色みがある白、ブナは赤味がかった白、トチは中央部分には明るめの茶色をしている部分がある板もよく見受けられます。これらの樹種でつくったテーブルは、明るくて軽くポップな印象の家具になります。メープルやブナといった木は、北欧系の家具にもよく使われています。これらの木に鮮やかな色味のファブリックなどをあわせるとメリハリの効いたオシャレな感じになります。

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ソリウッドでは最近、フィンランドバーチという樹種を少し仕入れ、本棚などの棚類で選択できるようにしています。バーチは日本語にするとカバ材ですが、かなり白い色味をしていてメープル材に似ていますが、木目もおとなしく価格も安くなっています。本棚など、丈夫な無垢材を使いたいけど、予算がそこまでないといった方にはオススメの樹種といえます。

赤味が強い茶色系

3つめのグループは赤味がはいった色味をしている木材です。ブラックチェリー材、ケヤキ材、マホガニー材、ブビンガ材といったものが代表格です。このなかで良く使われるのがブラックチェリー材です(ソリウッドではチェリー材と表記しています)。ブラックチェリーは、製材した当初は薄くピンクがかった色味をしていますが、日にあたることで徐々に色が濃くなっていき最終的には濃いオレンジ気味の茶褐色になります。ケヤキは日本を代表する広葉樹ですが、現在では以前のスター的な存在ではなくなってきてしまいました。ソリウッドでは耳つきテーブル用の板を木材市場で仕入れることがありますが、数はそう多くありません。最近では宮崎椅子製作所がケヤキ材を常時選択できるようラインナップされています。吉祥寺ショップにもケヤキ材で製作したpepeチェアが展示してありますが、お客様の評判は上々で、それをみてケヤキ材を選択している方もいらっしゃいます。

こげ茶系

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最後のグループは、濃い茶色の色味をしている木材になります。代表格はなんといってもブラックウォールナット材です。深みのある色味は独特の雰囲気を醸し出し、落ち着いた空間をつくるのに最適です。ですが、ウォールナットの色味については注意して頂きたいことがあります。出来た当初は黒紫っぽい色味をしているウォールナット材ですが、徐々に色が抜けてきて赤味がつよい茶色に変化します。変化後の色味も味があり、個人的には好きですが、濃い色味がずっと続くと思っていると思っていたのと違うということになりますので、その点は頭にいれておいてもらいたいと思います。最近では濃い色の家具の人気がありますが、木自体が濃い色をしている樹種はそれほど多くありません。ウォールナットの他には、モンキーポッドやローズウッド、黒檀といった木もあります。モンキーポッドは大きな板がとれる樹種なので、1枚板の耳つきテーブルの天板としてよく使われています。

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