2017.08.09

無垢材棚の仕上げについて【No.2005】

ソリウッドの吉祥寺ショップは8月16日(水)まで夏休みを頂いております。メールでの問い合わせは17日以降に順次返信をさせて頂きます。

今日は無垢材棚の仕上げについて書こうと思います。

テーブルをはじめとする無垢材家具はオーダーで製作することが多いので仕上げを選択出来ることが多いです。選択できるのはオイル仕上げとウレタン塗装である場合が多いです。ダイニングテーブルなどは食べこぼしや水に濡れたものを置く可能性が高いので、オイル仕上げのデメリットである水には強くないという点が気になる方も多いと思います。ですが、本棚やテレビボードなどの収納類については、テーブルほど食べこぼしなどの心配がないので、基本的にはオイル仕上げの提案をさせて頂いています。

オイル仕上げは植物性のオイルを中心に有害物質を含まない天然素材を原料として家具用に調合したオイルです。ソリウッドではドイツのオイルメーカーであるリボス社のものを使っていますが、中心となるのは亜麻仁油です。最近では食用の油としても注目を浴びているので家庭に亜麻仁油があるという方も多いかと思います。亜麻仁油はオイルの中でも乾きやすい特徴をもつ乾性油の1つです。乾性油は空気中の酸素との化学反応で固まる油を指します。亜麻仁油の他にクルミ油や紅花油などがあります。オリーブ油や椿油は空気中では固まらない不乾性油です。オイル仕上げは、木材の表面に油を染み込ませて保護する仕上げ方法なので、実際に手に触れる部分は木材ということになります。この点がウレタン塗装と最も違う点です。

オイル仕上げの本棚やテレビボードの棚類の普段のお手入れは、乾いた布で表面の埃を払うように乾拭きして頂くだけで十分です。拭いただけではとれない汚れなどがついた場合は、軽く濡らした布に台所用などの中性洗剤などを少量含ませて汚れ部分にこするようにして拭き取ってください。こうしたことで、通常使用で汚れには対応が可能です。乾拭きをしている分には、定期的にオイルを塗り直したりする必要はありません。特に肌触りに変化なければ、紙ヤスリをかけてオイルを塗るといったオイルメンテナンスも必要ありません。

20170809 1

こちらはメープル材で製作した本棚です。しっかりと磨きあげた素地にオイルを塗るのでスベスベな肌触りになります。特に導管が細い散孔材はスベスベに仕上がります。メープル材の他に、ウォールナット材、チェリー材、タモ材、ナラ材が定番の樹種として選択することが可能です。樹種によって価格が変わってきますが、価格の差は品質には影響がありません。流通量などによって木材の価格が変わるため、価格の差が出てきますが、先ほど挙げた定番の樹種であれば出来上がりの家具の質に差がでるということはありません。

先述した通り、特に指定のない場合はオイル仕上げで提案させて頂いてますが、もちろんウレタン塗装で製作することもあります。特に色にこだわる場合は着色ウレタン塗装のほうが向いています。家具用のオイルでも着色成分の入った着色オイルというものが発売されています。ですが、木の樹種によって色の出方が違ったり、木目によって色がつくところとつかないところが出てきます。それが色ムラになってしまい仕上がりの見た目が整わないことがあるためあまり使うことはありません。また、すでに着色成分が入っているため、細かい色の調合が出来ないので、細かい色の調整ができません。例えば、今使っている家具の色味にあわせて新しい家具を作るといったオーダーには対応することができません。そういった理由により、着色オイルは原則的に使用していません。ウレタン塗装の場合には、着色と塗膜をつくる作業が別になりますので、着色材による細かい色の調合が可能です。着色オイルの仕上がりよりは断然キレイに仕上げることができます。着色をご希望の場合は、着色ウレタン塗装をオススメしています。

20170809 2

こちらは着色ウレタン塗装で着色したテレビボードになります。以前製作したテーブルに合わせて同じ色味でテレビボードも製作しました。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest