2017.01.10

耳つきテーブル用の板は材木市場で仕入れてきます。【No.1794】

年末の納品ラッシュを終えて少し余裕を取り戻した感じがしている今日この頃です。と言ってものんびりしている訳にはいかないので板の仕入れに行ってきます。今週は材木市場に行って耳つき板の仕入れをしてくる予定になっています。冬場は材木業界にとってもメインシーズン。木が水分を吸い上げるのをやめる秋から冬の時期に木を切るからです。よってこの時期は伐倒されたばかりの丸太やそれらを製材した板が材木市場に並びます。では最近は輸入材が多いので必ずしも今シーズンに伐倒された木ではなくなってきました。時期的には大量の出品が期待できますが、最近は輸入材が多いため夏場でも市場に多くの品が並ぶようになりました。季節による違いはそれほど感じなくはなってきています。でもトチ材などは夏場に製材するとすぐにカビだらけになってしまいます。トチのカビは内部にも深く浸透するので削ってもなくなりません。なので、トチ材は必ず秋以降に製材します。数年前の材木市場ではこの時期にたくさんのトチ材が並んでいましたが、ここ1、2年はあまり並ばなくなりました。残念ではありますが仕方ないですね…

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材木市場には製材した板も並んでいます。ソリウッドが仕入れるのはこうした製材した板がほとんどです。学校の校庭のような場所にこうした板や丸太が所狭しと置かれています。こうした場所を土場と呼んでいます。

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丸太もこのように並んでいます。丸太を見極めるのは難しいですね。経験が必要になります。実際に丸太を選んで製材した経験がわずかにありますが、なかなか思うようにはいきません。経験があるベテランの目利き人は丸太をみて、どんな板が手に入るかがある程度想像できると聞きますが…実際は結構博打の要素が強いようです。当たる場合もあるし、外れる場合もあります。丸太を仕入れて製材からするのも良いですが、リスクが高いので今の所は既に製材された板を仕入れています。

私が行っている材木市場はセリ形式です。材木市場にはセリ形式の所と入札形式の所があります。セリ形式はその場で価格が分かり、他者の動きが分かるのであまり無駄が発生しないのが良いです。他に競る人がいない場合は安く仕入れることができますし、競合がいると普段よりも高く仕入れることも起こります。日によって、全体的に高い日もあれば安い日もあります。こればっかりは行ってみないと分かりません。

仕入れる板を選ぶポイントは、樹種・サイズ・形・木目などです。メインで仕入れるのは耳つきテーブル用の板なので、やはりサイズは重要です。どんなに木目が綺麗であっても長さが1000mm程度しかない板ではテーブル用の板になりません。幅も同様です。はぎ合わせてテーブルサイズになれば良いですが、1枚しかない板が幅300mmしかなければどうにもなりません。まずは適切なサイズであることが重要です。長さは2000mm以上、幅は400mm以上、厚みは40mm以上ある板がメインターゲットになります。

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樹種には特別なこだわりはありません。でもなるべく国産材を仕入れるようにしています。カバ、トチ、ミズメ、イタヤカエデ、クリ、ヤマザクラ、クルミ、ニレ、セン…このような樹種で希望のサイズの板があればセリに参加します。輸入材はウォールナット、チェリーを中心にしています。あまり樹種が偏らないようにしていますが、時によっては仕入れた材がほとんど同じ樹種なんてこともあります。

形も重要な要素。なるべく真っ直ぐなラインをもつ板を仕入れています。面白いカタチをした板も魅力はありますが、やはりテーブル天板にしにくいと使い途がなくなってしまいます。単独で使えるようなサイズだったら変形の板を仕入れることがありますが、メインはやはり真っ直ぐ系な板です。端だけ変形しているような板の場合はサイズ計測が重要です。真っ直ぐな所だけでテーブルサイズがとれるのであれば仕入れます。実際こうした板はお買い得価格で仕入れられることが多いです。

土場で下見をしていると時々綺麗な木目で魅了される板があります。こうした板は数は少ないですが、やはり仕入れてしまいます。ただ、綺麗な木目の板はライバルも多いので希望通りにセリ落とせない事がほとんどです。良い板はどうしてもライバルが増えてしまいますからね。

というわけで本日のブログは耳つき板の仕入れについてでした。

瑞木@相模湖

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