2018.12.27

【No.2506】ウォールナットとチェリーの違い

世の中には24万種ぐらいの木の種類があると言われていますが、無垢材の家具として使われるのはそのうちのごくわずかで、メインどころはどこの無垢材家具屋でも取り扱いがある傾向にあります。最近では、ウォールナット材とチェリー材の人気が高く、どこの家具屋さんでもこの二つは樹種の選択肢としてラインナップされている状況です。ウォールナット材とチェリー材については、共通点も多く、この二つの樹種で悩んでいる方も少なくないかと思います。

まずは共通点からみていきます。

北米産と散孔材

この2つの樹種の大きな共通点は、北米産と散孔材ということです。ウォールナットは日本語に訳すと「クルミ」ですが、国産のクルミ材はブラックウォールナットのように色が濃くありません。ウォールナットの主な産地はアメリカの中央部〜東部であり、ミズーリ、オハイオ州などが知られています。一方、チェリーもアメリカの中央、東部が産出のメインです。

こちらはウォールナット材のダイニングテーブルとチェアです。

こちらはチェリー材のテーブルです。

続いての共通事項である散孔材ですが、散孔材というのは、木が成長するのに必要な水分や養分を吸い上げる導管といわれる小さな管が散らばって構成されています。導管の構成状態はテーブルにした時の肌触りに影響があります。一般的に規則正しく並んでいる環孔材に比べて、散孔材はテーブルの表面がツルツルしているのが特徴です。従ってウォールナット材とチェリー材もオイル仕上げをしたテーブルの触り心地はツルツルで気持ち良いです。

耳の部分は色が薄い

細かいところではありますが、もうひとつ共通点があります。それは辺材の色が心材に比べて薄いということです。わかりやすくいうと、耳つきテーブルの端の部分が白っぽくなります。耳の部分は樹皮のすぐ内側ですから、必然的に辺材ということになります。それぞれの耳つきテーブルの写真を見ていただくと説明したことがわかって頂けると思います。

それでは、今度はウォールナットとチェリーの「違い」についてみていきます。

色味と経年変化

パッとみた感じでチェリーとウォールナットの色味の違いは明らかです。チェリーはオレンジがかった茶色であり、ウォールナットは濃い茶褐色になります。無垢材を使った家具の特徴として、経年変化を楽しめるというものがあります。経年変化とはテーブルや収納を製作した後に、自然と色が変わってくる現象になります。

 

ウォールナットやチェリーは広葉樹のなかでも経年変化が著しい樹種といえます。ですが、この2つの樹種だけをみると色の変化の仕方が違います。簡単にいってしまうと

 

ウォールナットは段々明るく、チェリーは段々色濃くなります。

 

出来た当初のウォールナットは、紫がかったこげ茶色です。年月が経つと赤みがかってくるようになります。反対にチェリーは淡いピンクがかった色から濃いオレンジ色に変化していきます。経年変化というと、チェリーのように色濃くなることを想像している方が多いと思いますが、ウォールナットはちょっと違った変化をします

価格の違い

価格も若干ではありますが異なります。材木の料金は質というよりは生産量や流通量によって変わってきます。ウォールナットとチェリーを比べると今現在はウォールナット材のほうが高くなっています。数年前まではチェリー材のほうが高い傾向にありましたが、ウォールナット材の価格高騰が顕著となり今では逆転しています。ウォールナットの価格はすぐには下がらないと思うのでこの状況はしばらく続くのではないかとみています。ソリウッドの場合、同じサイズのテーブルでも2万円ほどの差がつくケースがあります。費用面で考えるとチェリー材のほうがお得な印象があるかもしれません。

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest