2014.05.06

割れてしまった板にはそれなりの使い方がある。

2月に仕入れたチェリー材、少し乾燥が進み割れが入り始めました。製材した直後の板は割れもなく、反りやネジレもないので、とてもキレイです。しかし、時間が経って乾燥が進み始めると、割れや反り・ネジレが出てきます。どんな板でも割れたりするのですが、割れやすい板というのもあります。俗に言う”芯をくっている”材です。

芯というのは丸太の中心を指します。つまり”芯をくっている”板は、丸太の中心部分を持っている板ということになります。丸太の中心部分ですので、その丸太から採れる最大幅の板になります。そのまま使えれば良いのですが、そう上手くはいきません。芯をもっている板は中心で大きく割れます。この事は木材に関わる人間なら誰でも知っていることなので、その辺は分かっていて製材されています。

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これが芯をくっているために、木口から大きく割れの入ったチェリー材です。真芯は外れているので、あわよくばと思っていましたが、期待もむなしく大きく割れました。

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随と呼ばれる木材の中心部分に沿って割れが入っています。何もしていないのに、スパッと割れてしまうのは何度も見ても不思議な感じがします。

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木口の部分には、割れを防ぐためにプラスチック製のカスガイ?が多数埋め込まれています。けれど、関係なしに割れは入っていますね。割れを防ぐために鉄製のカスガイを打っておく事もあります。プラスチック製のは鉄製ほど効果はないように思いますが、製材するときに外さなくてもいいので便利ではあります。(この黒いプラスチック製カスガイ?、正式名称は分かりません。これは私が埋め込んだものではありません。恐らく丸太を切り出し時に誰かが埋め込んだものです。)

こうして割れてしまった材は幅広く使用できないので、テーブルの脚用の材に使われたりします。でもソリウッドでは、これを耳つきテーブルの耳つき板として使用したりもします。耳つき多数枚はぎテーブルという名で呼んでいるテーブルは幅150mmぐらいの板を6枚ぐらい使用してテーブル天板にしています。これの耳がついている部分に使用する訳です。
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特に芯に近い部分の耳は、角度がついていないので耳つきテーブルに使用する耳としてはとても使いやすい耳になります。幅広く使えなくなるのは残念ですが、こうして有効に利用することができるので割れてしまっても仕方がないなあと軽く受け流す事ができます。(割れそうにない板で幅が広い板が割れた時は、軽く受け流せられないですけど…)

瑞木@相模湖

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