2013.10.18

"芯"を持っている板は割れる…

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意外と知らない木や板のこと

このブログを読んでいる方は、無垢材テーブルの購入を検討している人や家具製作に興味を持っている人が多いでしょう。そんな方々でも木や板について意外と知らない事が多いはずです。知っているようで知らない木や板の事をちょっとずつブログに書いていくことにします。

木材の芯は割れる

今日は木材の”芯”について。

想像はつくと思いますがここでいう芯は木の中心の意味です。芯を含んだ板はその丸太でいちばん幅が広い板になります。なので、いちばん良い板と思われがちです。しかし、芯を持っている板はほぼ100%割れます。だいたいは製材した時点ですでに割れが入っています。随と呼ばれる木の中心部分に長い割れが入ります。この割れは長さ方向のほぼ全域に入ると思ってもらって構いません。

写真を交えながら、実際はどうなるのかを見てみましょう。

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これが芯を持っている板です。材種はチェリー材。芯が割れるのはどの材種でも同じです。材種によっての違いはほとんどありません。どの樹種でも芯の部分には割れが入ります。年輪の中心部分が含まれているのがハッキリと分かります。これが”芯持ち材”です。木口を見ても既に割れが入っています。そのまま視線を板面に移してみます。

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ねっ。割れているでしょ。芯の部分はこのような割れが入ります。節があることも多いです。

写真の板はまだ乾燥していない状態です。製材したばかりで既にこれだけ割れてしまっています。今後乾燥が進んでいくと、もっと割れが拡がっていきます。

芯は割れると踏まえて考える

このように、板の中心部分の板は割れが入ります。その事を頭に入れて製材していきます。あらかじめ真ん中から二つに割って製材する場合もあります。あるいは、わざと芯の部分は厚めに製材して脚用の材にしたりします。

このような欠点を持つ芯材ですが、芯の部分を省いてしまえば普通に使える材です。中心部分を除くととてもキレイな柾目板が採れます。

丸太の中央部分なので耳は立っています。カタチの良い耳が採れるのが芯材の良い所でもあります。
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このように欠点のある芯材は、いい部分に比べると安く手に入れることができる場合もあります。幅広くは使えませんが、耳つきの5枚はぎテーブルなどには十分に使えます。まさに適材適所。

瑞木@相模湖

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