2016.11.17

テーブルと椅子の材が違う納品例【No.1740】

この世界には25万種を超える樹種があるといわれています。そのうち、家具などに使われているのはごく一部だと思います。家具よりもフローリングに使われている樹種のほうが感覚的には多いと思います。建築雑誌やウェブなどをみていても、家具には普段使われない材でもフローリングに使われているものがわりとあります。代表的なのはカリンやローズウッドといった樹種です。

木材は適材適所に使われるべきで、その材のもつ特色が最も活きる場所で使ってあげるのが一番です。ですので、樹種によってはテーブルの天板としてはよく使われるけど、フローリングや椅子など幅が狭い板でもつかえるところにはあまり使われないといったことあります。ソリウッドで扱いのある樹種の中でも、テーブル天板には使うけど、脚や椅子ではラインナップにはないといったものがあります。今日はそういった樹種を紹介しながら、他の樹種と組み合わせるコーディネート例をみていきたいと思います。

毎年、ソリウッドでは15種程度の樹種を使って家具を製作しています。定番のストレートカットテーブルでは6樹種、テレビボードや本棚などで5種類をラインナップしています。その他の10程度の樹種は耳つきテーブルで使っているものになります。

まずはじめにトチ材を紹介します。トチは感じで書くと栃になります。感じで書いたほうが馴染みのある方も多いかもしれません。トチ材は日本が原産国で一枚板でもダイニングテーブルが製作できるほど大きな板がとれる木でもあります。昔から座卓の天板などとして使われてきました。色味はクリーム色がかった褐色で、明るい印象の板です。中心に近い部分は薄い赤茶褐色をしています。逆に外側の部分は白っぽい色味をしています。中には赤い部分がないものもあり、全体が白い板のほうが価値が高いとされています。

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こちらはトチの2枚はぎの耳つきテーブルにブナ材のUUチェアを合わせた納品事例になります。トチ材は耳つき天板になるような幅の広い板が多く流通しています。ソリウッドでは、幅が400〜500mm程度の板を材木市場で仕入れることが多いです。このぐらいのサイズだと2枚はぎで耳つき天板になります。価格的にもW1500程度で20〜25万円ぐらいの価格帯になります。トチはある程度幅があるものがあり、木目の個体差も激しいので脚にするような材はありません。そのため、トチ材の天板には同じような色味をしているカバ材を脚に使うことが多いです。カバ材以外にもウォールナット材や黒く着色した脚をつけ、あえてコントラストをつけたテーブルもなかなか好評です。上の写真の例でも脚にはカバ材を使用しています。また、トチ材の椅子というのもほとんどありません。そこで、違った樹種の椅子を選ぶことになります。同じような白っぽい色味が好みならメープル材、少し落ち着いたトーンで合わせたいならナラ材といったところが候補になるかと思います。宮崎椅子製作所さんではブナ材という選択肢もあります。ブナはやや赤味がかった材なので、トチ材との相性も抜群です。

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こちらはカバ材の耳つきテーブルにチェリー材の椅子を組み合わせた例になります。カバ材はさきほど紹介したトチに比べ全体的に少し赤味がかった印象があります。ですので、同じように赤味が強いチェリー材を合わせることが多いです。

樹種によっては椅子が製作できない樹種もあります。ですが、似たような色味や肌触りの樹種で代替が可能ですので、積極的にこういった樹種のテーブルも製作していきたいと思います。この他にもクルミ材やクリ材といった樹種の天板も味があります。これらの樹種も椅子では選べないことが多いです。わりと王道な茶褐色をしていますので、ナラ材の椅子と組み合わせると色味もあい、違和感なく使って頂けると思います。

賢木@吉祥寺

 

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