2016.09.16

高橋三太郎さんが相模湖工房に来られた記念で三太郎さんの代表作を紹介します。【No.1678】

相模湖工房に高橋三太郎さんが来られました。高橋三太郎さんは北海道札幌市在住の木工家で、これまでに数多くの椅子を中心とした家具を製作してきた方です。ソリウッドでは昔から高橋三太郎さんの代表作、TACチェアやRAYチェアを販売させて頂いたこともあり今でもなにかとお世話になっています。そんな高橋三太郎さんが現在力を入れているのはISU-WORKSブランドの立ち上げと継続です。毎年のように展示会に出展して徐々に知名度を上がってきました。ソリウッドでも主力椅子として多くの方にご注文を頂いています。

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こちらが高橋三太郎さんを代表する名作椅子・TACチェアです。この椅子に初めて腰掛けた時にちょっと感動しました。板座の椅子なのにこんなに座り心地が良いなんて…と。身体を優しく包んでくれる印象でした。もう何年も前なので詳しくは覚えていませんが、座り心地が素晴らしいという印象は今でも忘れていません。それだけ衝撃を受けたんでしょう。

TACチェアの真横から見たシルエットが好きです。特に好きなのが前脚の絶妙なカーブ具合と座面の角度です。日常の生活では椅子を真横から見る機会はあまりありません。なので椅子の評価としてはあまり関係ないのかもしれません。むしろ後ろ姿とかの方が気になる方が多いと思います。でも、デザインをする際や細かい図面を書く時には真横からの図というのは結構気合いを入れて描くものなんじゃないかなと思います。デザインする人の立場になって考えると図面上で美しくないものには納得いかないと思うんですよね。だからデザインする人は真横からのシルエットは自分が納得するものにするはずだと。

このTACチェアは今ではISU-WORKSシリーズの中に組み込まれています。なので、今でも製作は続いています。TACチェアはナラ材・ウォールナット材・チェリー材で製作が可能です。ISU-WORKSブランドに組み込まれてチェリー材が選択できるようになったのは嬉しいです。

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TACチェアの特徴は背の部分にもあります。唐突に背が現れる感じが珍しいかなと。最近の椅子デザインでは脚からの流れで背にいたるものが多くあります。が、TACチェアは脚からの流れはまったく無しに乗っかっている感じです。けれども全体的には調和している当たりがさすが高橋三太郎デザインといった感じ。

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こちらはRAYチェア。RAYチェアもTACチェア同様に高橋三太郎さんの代表作です。TACチェアと比べると丸みを帯びたデザインになっいてます。こちらも現在はISU-WORKSブランドに組み込まれています。写真はウォールナット材ですが、ナラ材、チェリー材でも製作可能です。また座面を布張り、レザー張りにすることも可能です。

高橋三太郎さんのデザインする椅子は真横からのシルエットが格好良いんです。TACチェアもそうですが、LOGチェアも真横からのシルエットが抜群に格好良いです。

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どうですかね?格好良くないですか?

椅子は丸みを帯びたデザインのものが多いです。でも直線を駆使して野暮ったくないシルエットにするのは結構難しいことだと思います。でも三太郎さんならそれをスッとやってしまう。LOGチェアで注目すべき点は後ろ脚と肘掛けの接合部分です。普通ならここをフィンガージョイントかなにかでつなげてしまうとこです。そこを敢えて繋げないで脚と肘掛けを断絶させているとこが良いなと。細かい部分なのでどうでも良いことかもしれませんが、こういう部分を語ることができるのも椅子デザインの魅力なんです。細部を見ていくとよく考えられている部分がたくさんあることに気付きます。Gシリーズの後脚と座面枠との接合部分も一工夫されています。ここはどうしてこうなっているのかと考えるのも結構楽しいですよ。

瑞木@相模湖

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