2016.08.04

ミズナラで枡? こんなプロジェクトもあるようです。【No.1635】

ちょっと変わった木材に関するニュースをウェブ上で見つけました。

ミズナラ製の枡でウィスキーの味は本当に変わるのか? がっつり飲んで試してきた(ガジェット通信)

楽しく、健康的にお酒を嗜むための情報を発信するメディア「バッカスの選択」というサイトを運営している会社がひょんなことからミズナラ材で作った枡を作ってみて販売してみるという企画を立ち上げ、そのミズナラ枡でウィスキーを実際飲んでみた感想を記事にしたのが上記のリンクになります。普段、お酒はほとんど飲まない(正確にいうと、飲めないですが)私も見出しをみた瞬間にリンクをクリックしてしまいました。私としては結構衝撃を受けたのですが、なぜ衝撃を受けたのか?。それはミズナラ材の枡という点です。

枡(ます)とはもともとは、体積を計る測定器として作られた木製の蓋がない箱状のものです。測定器として使う以外にも日本酒を注いでで飲むだり、節分の時に豆を入れる容器としても使われます。文字を彫り込んで、記念品などにも使われています。皆様も普段使っていなくても、一度くらいは目にしたことはあると思います。よく目にする枡は檜(ヒノキ)を中心として、針葉樹で製作されているものがほとんどです。

檜は、比較的温かい本州、四国、九州に分布する針葉樹で、杉とともに国産材の代表格とされる木です。杉に比べ、檜のほうが高級材とされるのが一般的です。製材された檜は、淡い色味で黄色みがかった褐色をしています。淡い色味なので、清潔感もあり木目も素直なので高級感もあります。独特な香りがしていて、この香りは人をリラックスさせる効果があるとされています。さらには、抗菌作用があり、耐水性も高いので昔からお風呂やまな板など、日常的に水に触れるものにもよく使われてきています。

枡といえば、檜の印象があったので、ミズナラ材の枡となると非常に珍しく、それ故に衝撃的でした。

ミズナラは、ブナ科の落葉広葉樹で、北海道で多く産出されてきていましたが、近年は良材が手に入りにくく家具など大きいものに使われることは少なくなってきていますが、木材としての質は高く、高級材として扱われています。木質は非常に硬く、家具には最適な木材とされてきています。匂いはそれなりにありますが、檜のようにさわやかで多くの方が良い匂いと思うものではないと考えています。

さて、このガジェット通信では、実際にミズナラで作った枡でスコッチウィスキーを試飲しているレポートが掲載されています。

まずは、テイスティンググラスで飲んでみる。もともと記者はスコッチが好みではないということもあるが、これは煙い。煙たすぎる。スモーキーを通り越して、ただただ煙いのだ。そして、ミズナラの枡でいただく。香りが変わったような気がする。先ほどの煙いのが消えた分、アルコールが際立つような気がした。味は、いわゆるスコッチの当たり前の味に変わり、同じ酒とは思えなかった。ということは、せっかくのスモーキーが消えると言い換えることもできる。

なんとミズナラの枡で飲むと、ウィスキーの味が変わるらしい。お酒が飲めない私にはそんな経験もないのでピンとこないけど、器ひとつで味が変わるのは興味深い。これも木材の一種の魅力といってもいいのではないでしょうか。

さて、ミズナラの枡に興味をもった方もいるのではないでしょうか?

実はこのミズナラの枡はクラウドファンディングのプロジェクトとして登録されており、クラウドファンディングだと、販売予定価格の20%オフで1個あたり3,283円の投資でミズナラ枡が一個買えるようです。企画をしているのはバッカスの選択を運営する会社ですが、実際に枡をつくっているのは、枡づくりを本業にしている木材加工を手がける会社だそうです。このプロジェクトはソリウッドとは全く関係ありませんが、ご興味のある方はご自身の判断で試してみてはいかがでしょうか?

檜で作られる枡は木目がそれほど目立ちませんが、このミズナラで作る枡にはナラ材特有の淡い茶色で点線が描かれているような模様がでて、見た目でも檜との違いがはっきりしています。家具同様に使い込むと味が出てくる枡になっていくと思われます。

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