2016.07.20

夏祭りの季節、あの楽器はあの材で作られている【No.1620】

ソリウッドの吉祥寺ショールームは、JR中央線と京王井の頭線の終点である吉祥寺駅から歩いて5分ほどに位置する東急百貨店の北側から西にのびる大正通り沿いにあります。大正通りの入口である東急百貨店から2分ほどあるくとソリウッド吉祥寺ショールームがある建物が左側に見えてきます。この大正通りと大正通りと交差するかたちで南北にのびるいくつかの道沿いにある店舗が会員となっている大正通り商店会という商店会が組織されています。ソリウッドもこの大正通り商店会に所属しています。毎年恒例となりましたが、大正通り商店会と隣接する公園通り商店会が主催する「吉祥寺ふれあい夏まつり」が明日明後日の21日(木)・22(金)の2日間、東急百貨店の北側広場で行われます。

このふれあい夏まつりは、商店会が手弁当で開催している地元密着の夏まつりです。メインは、地元の小学生や吉祥寺で活躍する団体が出演するイベントと商店会に所属する店舗が出店する縁日と夜に開催される盆踊りになります。特に盆踊りでは地元の子供たちゃその親でかなりの盛り上がりを見せます。私自身も小さい頃からこのお祭りを楽しんできました。盆踊りや縁日は、日本独特の文化でもありますが、こういったものはいつまでも続いていって欲しいものです。この二日間、吉祥寺ショールームにご来店頂く予定の方がいらしゃったら、帰りにでもぜひ寄ってみてください。

盆踊りを盛り上げるアイテムとして太鼓があります。皆さんご存知の通り、太鼓も木製です。そこで、太鼓がどんな素材で作られているかをみていきたいと思います。太鼓は円筒状に木材を削り、その両端に牛の皮を張り、鋲などで本体の木材に固定します。太鼓の本体に使われているのは、堅くて丈夫なケヤキ材が使われることが多いようです。

20160720 1

太鼓の場合は、テーブルのように接ぎ合わせることができませんので、それぞれ1本の丸太から切り出された玉とよばれる丸太を使います。まずは家具と同様に切り出したケヤキの原木を乾燥させます。乾燥が終わった玉の外側を切りながら円筒状にカタチどっていきます。そして、中をくり抜きます。これで、太鼓のおおまかな木取りが終わります。ですが、ここですぐに製作にとりかかれるわけではありません。中をくり抜いた状態でさらに、乾燥をさせます。少なくとも3年はそのままおいて乾燥させるようです。家具でもそうですが、木材を使うには木をしっかりと乾燥させることが重要です。特に太鼓を筆頭に楽器として使う場合には、その音色にも大きく影響してくるので、家具で使われる木材よりも乾燥にはシビアです。

最終的な乾燥が終わったケヤキ材は、ニスやオイルなどを塗って表面を仕上げ、最後に皮を張って鋲でとめます。

お祭りなどで何気なく見ている太鼓ですが、中には結構大きな太鼓を使って演奏している場合もあります。直径が60cm以上太鼓も見かけることもあります。よく考えてみると、60cmの太鼓を作るには、それより大きな丸太からとれた木材を使用していることになります。ご存知のケヤキのような広葉樹はこのサイズになるまでに少なくとも100年くらいはかかります。

また、太鼓を叩くのに使うバチも木製であることが多いです。バチに使われる木材にはいくつか種類があり、材質によって音の感じが変わるようです。軽い木で作られたバチは比較的柔らかな音質で、堅い木で作られたバチで叩くとはっきりとした音質になるようです。柔らかくて軽いバチの代表格はヒノキ材やホオ材で、堅く重いバチは樫(カシ)やブナなどで作られています。こうしてみると、太鼓本体に使われるケヤキ材はオレンジがかったわりと色がはっきりしている木材が使われていますが、バチに使われる木材は比較的明るい白っぽい木材が使われています。太鼓とバチ、一緒に使われるものなので、どうせなら一緒の材で作れば効率的なものですが、それぞれの性質をしっかり考えて、適材適所に使われていることがわかります。これもなんだか面白いことですね。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest