2015.11.09

メープル材とイタヤカエデ材は見た目に少し違いがあります。【No.1366】

同じ仲間の樹種でも産地が違うと、色や木目に違いが生じます。北米産のクルミ”ブラックウォールナット”は濃い褐色をしているのに、国産のクルミ”オニグルミ”は薄い褐色をしています。また、北米産のチェリー材と国産のヤマザクラ材も色は似ているのに、全体の印象や乾燥中の性質などは少し違います。この辺の違いについては先日それぞれブログエントリーとして書きました。

→ウォールナット材は北米産、クルミ材はアジア産。同じクルミの仲間でも色が違います。

→チェリー材とヤマザクラ材の木目は受ける印象が違います。

メープル材とイタヤカエデ材も同じカエデの仲間ですが、木目や質に違いがあります。メープル材は北米産の木材で日本にもある程度の量が輸入されています。北米産の木材を扱っている材木屋さんなら必ず在庫を持っている樹種の1つです。ソリウッドでも定番樹種としてストレートカットテーブルの選べる樹種のひとつに設定しています。メープル材は色に特徴があります。少し黄色がかった白褐色をしています。白っぽい木ということで他の樹種との違いも明確です。

メープル材で製作したダイニングテーブルです。白を基調としたお部屋にピッタリと合います。見た目は軽くて柔らかい印象を受けますが、実際は重くて堅い木です。硬いのでテーブルとしてガンガン使ってもキズはつきにくい樹種になります。(もちろん全くキズがつかないということはないです。)

また導管がとても狭いので、手触りはスベスベしています。ソリウッドのストレートカットテーブルの定番樹種の中でも1番手触りがスベスベしています。木目も曖昧でタモ材のような明確な木目というものはありません。

輸入量も安定しているので椅子の樹種としても普及しています。ソリウッドで扱いのある宮崎椅子製作所とISU-WORKSの椅子はメープル材を選択できます。(ISU-WORKSの一部の椅子は選択できません。)

メープル材のMAGチェアです。白いレザーと合わせるとこんな感じになります。メープル材とカラフルなファブリックを合わせるとPOPな印象になります。イメージ的には北欧家具のような雰囲気ですかね。メープル材を選択できる椅子も多数取り揃えているので、テーブルと椅子の樹種をメープル材で統一することが可能です。

カエデにはたくさんの種類があります。カエデやモミジは紅葉のイメージが強いですよね。葉が鮮やかな赤や黄色に紅葉するので観賞用の木として日本にもたくさん生えています。多くのカエデはそれほど大きく成長しません。そのため木材として使用されるカエデは限られています。大きく成長するイタヤカエデが木材利用されています。イタヤカエデは木材利用されるカエデの総称としても使われます。

こちらがイタヤカエデ材の耳つきテーブル天板です。メープル材に比べると少し濃い色をしています。また部分によってはピンク色っぽい場合もあります。国産のカエデ材はメープル材よりももっと繊細で淡い木目をしています。イタヤカエデ材は個体差も大きく一概に言えませんが、繊細な木目はとても綺麗です。個人的には北米産のメープル材よりも緻密で複雑な木目をしている国産のカエデ材の方が好きです。でも、流通量が多くないので安定供給されている木材ではありません。ソリウッドでは耳つきテーブルの材として使っています。材木市場に時々並んでいるのでそれらを仕入れています。

イタヤカエデ材は乾燥中に大きく反ります。水分が抜けてしまえば安定します。反りが激しいと幅広い板でも幅広く使用することが出来なくなります。そのため、ソリウッドでは4枚はぎぐらいで耳つきテーブル天板にすることが多いです。1枚板でテーブル天板になるサイズのイタヤカエデ材も存在はしますが、数はとても少なく高価になることは間違いないです。あまり現実的な選択ではないので、はぎテーブル天板を探すのが良いと思います。

現在吉祥寺ショールームにイタヤカエデ材の耳つき4枚はぎテーブル天板を展示しています。この天板を紹介している動画があるのでよかったらご覧ください。

瑞木@相模湖

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