2015.05.17

全国植樹祭の日にオススメの3冊

本日2015年5月17日に、石川県で「全国植樹祭」が行わていました。

全国植樹祭???という方も多いと思いますが、実は林業や木材に関わる最大規模のイベントといえるかもしれません。

公式のウェブサイトにはこう説明されています。

“全国植樹祭は、豊かな国土森林・緑に帯する国民的理解を深めるため、毎年春季に天皇皇后両陛下ご臨席のもと、国土緑化推進と開催地都道府県の共催により行う国土緑化運動の中心的な行事です。”

ここにも、書かれている通り毎年天皇皇后両陛下が開催地を訪れ、式典に参加されます。その様子はNHKでも中継で放送されます。もう7、8年前になりますが、私が植樹祭の存在を知ったのもたまたまテレビで見たためでした。

この植樹祭は、1950年に第1回が行われ、それ以降毎年開催される場所をかえ実施されてきました。今年は66回ということなので、一度全ての都道府県が植樹祭を開催し、現在は2巡目ということになります。ちなみに来年は長野県で行われる予定になっています。テレビ中継では、式典の中で天皇皇后両陛下が、植樹を行う様子も放送されていました。私が見た時はクロマツとヤマモミジをそれぞれ植樹されていました。

テレビ中継の時間も長くはないので、式典の模様だけの放送で終わってしまいます。ですが、誰でも参加できる現地では地元の企業などの木や林業に関わる展示ブースや飲食・物販ブースもあるようです。

私は木の家具を販売しています。木の魅力を知って頂くことが使命だと思い、日々仕事に従事しています。やはり木がしっかりと育ち、適正に伐採され、持続可能な素材としてこれからも私たちの近くに存在している環境を整えることも重要です。

さて、全国植樹祭が行われた日ですので、木や植樹について書かれた本を紹介します。この機会に皆様もぜひ木に関心を持って頂き、身近な暮らしにとりいれて頂きたいと思います。

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木に学ぶ 早川謙之輔著(新潮新書)

木について本で調べようと思ったことがある人なら早川氏の著作を目にした経験があるかもしれません。岐阜県で生まれ、木工家として生きた職人が長い年月木に向き合った経験から感じたこと、学んだことを記しています。

私はこの仕事についた当初に本著をはじめて読みました。それ以来何度か目を通していますが、好きな文章があります

“板にしても角材にしても、表面に現れた木目を見て、その木がどのようにして育ったかを思って欲しい。自然の営みとは何と素晴らしいことか。そう感じながら、私は見入っている。”

こんな感じでしれっとかっこいいことが言える人になりたいなと思います。でも、これは木の魅力の本質をついていると思います。ついつい見入ってしまうものが目の前にあると、それだけで精神的に豊かになれる気がします。

 三本の植樹から森は生まれるー奇跡の宮脇方式 宮脇昭著(祥伝社ポケットヴィジュアル)

1700カ所4000万本の木を植えた男 宮脇昭氏が提唱する宮脇方式森づくり・5つの視点をまとめた一冊です。

“木を植えて緑の森をつくることは、単なる社会貢献でもなく、また野鳥がかわいそうだからでもありません。あなた自身のためなのです。”

地球規模の環境問題が深刻になっている地球において、温暖化を防ぐための森づくりを圧倒的な行動力で進めてきた著者の言葉は重く我々に響きます。森づくりについて、個人で出来ること、企業や社会が出来ることも紹介されています。後半には宮脇氏が数多く植えてきた樹種図鑑もついています。自らの手で植樹をしたいと考えている人はぜひ読んでみてください。

木を植えた男を訪ねて ふたりで行く南仏プロヴァンスの旅 新井満・新井紀子著(講談社文庫)

フランスの作家ジャン・ジオノの短編小説「木を植える男」。日本では絵本としても有名です。この環境文学の名作を残したジオノの故郷を旅する夫婦二人の旅紀行です。南仏の美しい風景、著者がみた日常のモノを撮影したカラー写真も随所にあるので、読んで見て楽しめる一冊です。

賢木@吉祥寺

 

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