2014.11.08

一般的なカバ材は白褐色あるいは黄褐色をしています。

昨日のブログエントリーでは「カバが気になる!」と題して、僕が気になるカバ材について書きました。今日はその続きです。昨日の内容は、材木業界ではマカバ(真樺)と呼ばれるウダイカンバという木について紹介しました。ウダイカンバは数あるカバノキのなかでも、木材としては別格です。赤っぽい色をしていて非常に綺麗です。北海道産のウダイカンバ材が有名で、一級品の丸太は超高値で取引されています。こうした一級品の丸太はツキ板製造業者が購入することが多いです。ツキ板とは化粧合板を作る際に貼る薄い板のことです。0.2mmや0.6mmといった薄さにスライスされたのがツキ板です。ツキ板は木目が整ったものでないと綺麗な化粧合板が作れないため、節などの欠点がない真っ直ぐ成長した丸太から採る必要があります。そのため、ツキ板製造業者は一級品の丸太を購入する必要があります。欠点の最高ランクの丸太をツキ板クラスと呼ぶこともあります。

ウダイカンバ以外ではダケカンバという木が木材によく使われています。ダケカンバはウダイカンバに比べると色が白っぽいです。通常カバ材は言った場合は、ダケカンバ材のこと指しています。材木業界では雑カバと呼んだりもします。カバの仲間はたくさんあるので、そうしたカバをまとめて雑カバとしています。こうしたカバ材も色の違いはありますが、木目の様子はウダイカンバ材と似ています。同じカバの仲間なので当然ですが…

ソリウッドでは、国産のカバ材も輸入したカバ材も使用しています。耳つきテーブルなどに使用する厚めのカバ材は国産のもので材木市場で仕入れています。テーブル脚や棚類などにしようする板は輸入されたカバ材を使用しています。

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こちらがカバ材で製作したテレビボードです。昨日のブログで紹介したマカバのテーブルとは色が違うのがわかると思います。カバ材も他の木と同様に、中心部分の色が濃く、周辺部分の色が薄いです。どちらかというと白っぽい周辺部分の方が好まれて使われますが、幅広く使う場合は色の濃い部分と薄い部分が混ざったそのままの状態ではぎ合わせていきます。

ソリウッドでは定番アイテムとしてカバ材のテーブルを作っていません。理由としては個体差が大きく、オーダーを受けて製作するのがちょっと難しい点が上げられます。

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こちらは木工教室の生徒さんが制作したカバ材のテーブルです。こんな感じで色の濃い部分と薄い部分がが混じってきます。これはこれで面白いですよね。

昔からカバ材は日本の家具にもよく使われていました。述べてきたように色の濃い部分と薄い部分が混じるので、濃い色で着色されて使われていました。そしてその場合、たいていサクラ材と表記されていました。これは家具業界では当たり前に行われていた習慣で、サクラに木目が似ているのでサクラ材と呼ばれていました。カバザクラっていう言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これはこの習慣の名残です。でも厳密に言うと、カバとサクラは違う木です。確かに木目の様子は似ていると言えますが…なんでそんな習慣があるのか定かではないですが、サクラという響きが日本人にとっては良いイメージがあるので似ているカバ材をサクラといって売り出したのが広まっていってんだと思います。本当のサクラはヤマザクラ材と呼んでいます。あるいはホンザクラ材なんて呼ばれることも有ります。ソリウッドでは、カバ材はカバ材、サクラはヤマザクラ材と呼ぶようにしています。最近はカバはカバとはっきり明記している事が多くなっています。

少し暗い過去を持つカバ材ですが、木材の質としては良いです。適度な硬さもあり、加工性も優れています。乾燥もしやすく、塗装のノリ具合も良好です。

材木市場で少しずつ仕入れているカバ材があるので、今後徐々に耳つきテーブルとして仕上げて販売していきたいと思っています。

瑞木@相模湖

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