2014.09.16

永く使える木の椅子の製作現場を訪れています。

材木・家具の産地、北海道に来ています。観光やスキー旅行で北海道は何回も来ていますが、出張で北海道に来るのは初めてです。木の家具と言うと旭川というイメージがあると思いますが、今回の出張では残念ながら旭川には立ち寄りません。札幌と北見・津別地方を訪れる予定です。本日、飛行機にて札幌に到着して木工作家・高橋三太郎さんの工房を訪ねました。

札幌の街から車で10分ぐらいと近いのに緑が多くとても素敵なロケーションでした。札幌の街は自然が近くにあって、環境が良いなあと感じました。

三太郎さんの工房の前はこんな風景が拡がっています。

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もうなんだかかなり田舎の雰囲気がありますが、ここが札幌の中心地から車で15分ぐらいの所なんです。山もスギやヒノキ単一植林の山ではなく、広葉樹が多く生えている感じでした。冬の厳しい時期を見ていないので、素晴らしいと言い切るのは失礼かも知れませんが…

高橋三太郎さんは椅子を中心とした無垢材の家具製作を長年に渡って行ってきました。使い心地とデザイン性の追求した三太郎さんの椅子はずっと座っていたい椅子が多くあります。ソリウッドでもTAC・RAY・NOAといった質の高い椅子を長年に渡って取り扱ってきました。近年は新たな椅子作りにも取り組んでいます。同じ北海道にある木工所と組んで製作している椅子シリーズ(isu-works)のデザインを担当しています。デザインといってもただ図面を書いているだけではなく、自ら試作部品を製作して製作方法を提案したりと積極的に関わっています。

isu-worksシリーズの板座は合板に薄い無垢板を貼り付けた物が採用されていました。しかし、もっと良い物にしたいと思った三太郎さんは、無垢板を大胆に使った板座の製作方法を自ら示して新たな板座の製造に成功しました。

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こちらが発売当初の板座です。柾目に木取った薄い板を横目に貼っています。

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こちらがニューバージョンの板座です。縦に板を5枚、隙間をあけて並べて固定しています。隙間をあけることで板が少し収縮した場合でも問題が起きないようになっています。また隙間があることで、印象が柔らかくなる効果もあります。

三太郎さんと話をしていると、今度はこの椅子のここを見直してみるといった話がよく出てきます。発売してあとでも気になる箇所が出てきたら、直していこうとする姿勢はとても尊敬できます。常に向上を目指してモノづくりをしている志が三太郎さんの作り出す椅子の座り心地の良さに繋がっているように感じます。

三太郎さんの工房を訪れた後に再び飛行機に乗って女満別空港に降り立ちました。女満別に来たのは初めてです。本日は北見のホテルに泊まっています。明日は北見の材木屋さんと津別町にある家具工房を訪問する予定です。本日、三太郎さんの工房を訪れて改めて思いましたが、製作の場を見られる事はとても楽しいです。見させて頂けることに感謝です。

特別に現在開発中のisu-worksシリーズの図面も見せて頂きました。11月の展示会で発表される予定の椅子です。図面だけですが、とっても良い感じに見えました。発表が待ち遠しいですね。

瑞木@相模湖

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