2018.10.07

個人的に背のあたりが良いと思っている椅子【No.2429】

木の椅子を探している方には、「とにかく座ってみてください」というようにしています。椅子のデザインも重要ですが、毎日座ってご飯を食べたり、本を読んだり、団欒の時間を過ごしたりする道具であることが第一だと思うので、できれば座り心地に納得した上でご購入頂きたいと思っています。そして、座り心地というのは、座る人の感覚なので、人から勧められるままにというのは危険な匂いがします。私も店頭にある椅子全てに座った経験がありますが、正直好みでない座り心地の椅子もあります。体格も違うし、感覚も違う、重視する場所も違うのは当然なので、ぜひご自身で座った時の感覚を大事にして頂きたいと思います。私も椅子に座るときに重視しているのは、腰へのあたりです。あまり姿勢が良いほうではないので、食事をする以外はなんとなく背に体を預けてしまいます。私の場合は、背が細いものだと、長時間からだを預けている少し硬いというか痛いという感じになってしまうので、できるだけ背が広いものが良いと思っています。

 

個人的に背のあたりがいいのは、宮崎椅子製作所のPocketチェアといのうえアソシエーツのAWAZA LDチェア、それからISU-WORKSの最新作ZENチェアです。

Pocketチェアは村澤一晃さんがデザインしたコンパクトなダイニングチェアです。幅が４００mmとソリウッドで扱いのある椅子の中でも最も幅がない椅子です。見ためも小さい感じはしますが、実際に座ってみると小ささは気になりません。肘掛けがないので、脚を開くことも出来ますし、お尻がはみでて心もとないということもありません。背はやや斜めの角度がきつい感じになっているので、背中をかなり倒しても違和感を感じないところが気にいっています。テーブルのサイズの関係で肘掛けのある椅子が置けない、けど座り心地は妥協したくないという方には是非一度座って頂きたい椅子です。

こちらはAWAZA LDチェアです。椅子のデザインに長らく携わっておられる井上昇氏がデザインした椅子です。名前にあるLDはダイニングでもリビングでも使えるという意味ですが、まさにその通りで食事をするだけにはもったいない椅子です。幅も高さもある背がしっかりと腰と背中を包みこんでくれて、腰の椅子というAWAZAシリーズのコンセプトも納得の座り心地です。座面から上は同じで、回転機構のついている回転椅子というバリエーションもあります。個人的には回転する椅子は落ち着きがない感じになるのが好みではなく、こちらのLDチェアのほうが好きなのですが、回転椅子の人気はすごいです。頻繁に立ったり座ったりする場合は回転のほうが向いているかもしれません。

ZENチェアは、iSU-WORKSの最新作です。これまでゆったり目の大きさでハーフアームのLENチェアと背にもクッションがついたGENチェアというものがラインナップされていましたが、ZENチェアはその二つが合体したようなデザインで、ハーフアームタイプで背にもクッションがついているタイプになります。GENチェアも背のあたりは申し分ありませんでしたが、個人的にはハーフタイプのアームが好みなので、今回はZENチェアを取り上げてみました。背にもクッションがついているタイプの椅子は多くありますが、クッションがあれば良いというものではなく、そのカーブや大きさなどが背へのあたりに影響してきます。ZENチェアの背は私の体格にはちょうどマッチしている感じがして、専用に作ってもらったと思うぐらいです。残念ながら、同じように感じて頂ける方だけではないと思いますが、しっかりとしていてリラックスもできる木の椅子を探している方にはぜひ知ってもらいたい椅子です。

 

このブログで紹介した３つの椅子は、ソリウッドの吉祥寺ショップで展示していますので、実際に座って頂くことができます。椅子の種類によって選べる樹種やファブリックは異なってきますが、きっとあなたの理想に近い組み合わせを実現することができるかと思います。

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