2016.07.23

耳つきテーブル天板用の板は乾燥から手掛けています。【No.1623】

今日は比較的過ごしやすい天気でしたね。それでも作業していると汗でシャツがびっしょりになります。でも気温が低めなので休憩しているとなんだか寒いのでお昼休みにシャツを取り替えました。こんなこと初めてだった気がします。とっても暑い日よりかは全然いいんですけどね。今朝も少し雨が降ってましたね。ここ数日、外での作業が出来ていなかったので今日こそと思い、朝イチで外に出たら雨降っていて萎えました。すぐに止んでくれたんで予定していた作業は無事に終わらせることができましたが…

今日も昨日に引き続いて耳つきテーブル用の板を削っていました。耳つきテーブルという言葉は聞き慣れないかもしれません。無垢材テーブルには、ストレートカットテーブルと耳つきテーブルがあります。ストレートカットテーブルは端を直線にカットしたもの。耳つきテーブルは樹皮がついていた部分を残したままテーブルに仕上げたものです。

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こちらがストレートカットテーブルです。

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でもってこちらが耳つきテーブルです。端が直線ではないのが分かると思います。樹皮がついていた部分をそのまま残しているので、自然が作り出した滑らかな線を堪能することができます。ストレートカットテーブルはカチッとした印象ですが、耳つきテーブルはワイルドでありながら柔らかい印象を受けます。

ストレートカットテーブルと耳つきテーブルでは、使用する板の流通経路が少し変わります。ストレートカットテーブルを作る板はすでに耳がカットされている板を使う場合が多いです。耳裁ち材といいますが、製材するときに樹皮がついていた部分を両サイドともにカットしてしまいます。特にウォールナット材やチェリー材といった北米産の木材はこうした耳裁ち材が多く流通しています。ソリウッドで使用している耳裁ち材はすでに人工乾燥が済んだものを仕入れています。なので、すぐに使用することができます。

耳つきテーブル用の板は材木市場に行って仕入れることが多いです。材木市場には丸太や製材された板が多く並んでいます。丸太を仕入れることはほとんどありません。主に製材された幅が400~700mm程度の板を仕入れています。これらの板は製材されたばかりなので、水分をたくさん含んでいます。そのままでは水分が多すぎて使用することができないので、乾燥をさせます。急激に乾燥をさせてしまうと板が割れる恐れがあります。なので、はじめのうちはゆっくりと水分を抜いていくほうが良いです。そのため、外で天然乾燥をさせます。

板と板の間に桟を挟んで重ね積むことを桟積みと言います。材木の保管方法としては一般的な方法で、こうして置けば風が通って板の水分が抜けていきます。桟をかませないで積んでおくと水分がなかなか抜けていきません。また、板が腐りやすくもなるので、桟積みすることが必要です。

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桟積みしておくと徐々に水分が抜けていきます。この状態で半年から1年ぐらい置いておきます。そのぐらい経つとだいぶ水分が抜けてきます。しかし、それだけでは充分に乾燥したとは言えないので木材乾燥庫に入れてさらに乾燥させます。木材乾燥庫に入れる段階の水分量で、乾燥庫に入れておく時間も変わります。乾燥庫に入れる前にできるだけ水分を減らしておいた方が人工乾燥も効率良く行えます。木材の水分量を判定するのに含水率というのを計測します。木材水分計を板に当てると含水率が分かります。だいたい20%前後になっている状態で木材乾燥庫に入れるのがベストですね。

未乾燥材を仕入れて乾燥させるのは、手間も時間も掛かります。それでもこの行程を自分たちで行うのには訳があります。最大の理由は使用する木材の幅が拡がることです。材木市場に直接出向いているので、様々な板の中から耳つきテーブル天板を製作してみたい板を選択することができます。材木屋さんでは手に入らないような板も材木市場では手にすることができたりもします。節があったり、入り皮があったりと材木屋さんは仕入れるのを遠慮しがちな板も手にすることができます。

それらの板をどう活かしてテーブル天板に仕上げるかが我々の仕事です。皆さんに木のテーブル、かっこいいなと思ってもらえるテーブル天板をこれからもどんどん製作していきたいですね。

瑞木@相模湖

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