2014.09.09

これまでの耳つき板の仕入れを振り返ってみる。

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木を伐倒するのに適しているのは秋から冬にかけての時期です。生きている樹木は春から夏にかけて水分をたくさん吸い上げて大きく成長します。秋になるとその成長も段々と大人しくなり厳しい冬を乗り切る準備をします。成長が落ち着いた時期に伐倒した方が、損失のない木材を作る事ができます。

また夏場に製材した材は割れやすいなんて話を聞いたりもします。水分を多く含んでいる丸太をすぐに製材したら急激に乾燥が進んで割れが入ってしまう事は充分に考えられます。また、白っぽい木材を夏場に製材するとカビが入りやすくなります。特にトチ材はアオと言われるカビが入ってしまいます。製材してほんの数日間、桟積みしていただけでもカビが入る事があるので注意が必要です。表面にだけカビが入ることは他の材でもよく起こります。が、トチ材のカビは中まで浸透していて削っても取れることがありません。

そんなこんなで今の時期の木材業界はオフシーズンなんです。僕自身も8月、9月は耳つき板の仕入れには行きません。(いろいろな事情があって日程的に行けなかった。) 逆に面白い板が安く手に入るチャンスとも考える事ができるので、行って損はないと思ってます。

10月頃からは徐々に新物の丸太や板が材木市場に並ぶようになります。だいたい12月から2月ぐらいまでハイシーズンでしょう。ただ、外国産の丸太に関しては輸送などの関係でシーズン中に伐倒された丸太が、ハイシーズンに日本に入ってくるとは限りません。

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また10月からは耳つき板を仕入れに材木市場に通う事になるので、今までの仕入れ状況を振り返ってみようと思います。記録を辿ってみると、2014年は1月・2月・4月・6月・7月に材木市場に行きました。2013年は1月・4月・9月・10月・11月・12月に仕入れに行っています。今年は今まで行っていなかった6月と7月の市にも足を運びました。特に理由はありませんが、なるべく行ける時は行こうと決めていたので行ったんですが…6月の市はさほど期待していなかったもののチェリー材の板がたくさん出品されていたので、仕入れ量は過去最高になりました。外国産のものはやはりシーズンはあまり関係ないかもしれません。

2013年に仕入れた耳つき材で1番数が多かったのがチェリー材です。2012年は圧倒的にウォールナット材でしたが、2013年は極端に減っています。これはウォールナット材の値が上がった事が影響しています。2012年に競り落とした金額が頭に貼りついているために、高いと判断して買いそびれてしまいました。(実際は高くて手が出ないとも言えますが…) 要するに2012年には買えた金額で2013年は同等のウォールナット材は買えなくなっていました。そこでウォールナット材は諦め他の材に目を向けることにしました。それでチェリー材の仕入れが多くなりました。もともとチェリー材の耳つき板は狙っていたので良い方向にいったと思っています。こういう状況でたまたまチェリー材の出品が多くあったのが良かったです。

2014年もここまではチェリー材の仕入れが多いです。しかし、ウォールナット材も2013年よりは増えています。これは僕の中で決心がつき、高くても手をだそうと決めたからです。2014年も引き続きウォールナット材は高値で取引されています。このままではウォールナット材の耳つき板を仕入れる事が出来ないので、想定する価格を上げました。ウォールナット材に関してはなかなか思ったような仕入れが出来ていませんが、様子を見ながら手を出しています。でも、しばらくはこの状況が続きそうな気配がします。

2013年と2014年のここまでで、チェリー材に関しては良い感じに仕入れが出来ています。これからは違う樹種も取りそろえていきたいですね。候補になるのは、カバ材・ミズメ材・ヤマザクラ材といったとこですかね。イタヤカエデも欲しいです。ケヤキも木目の細かい良材は手に入れておきたいです。ケヤキは今がお買い得期間なので…

さて、これからのハイシーズン。どうなるでしょうか?

瑞木@相模湖

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