2014.09.08

カバ材の魅力に迫る。その2。瑞木@相模湖編

※2017年5月9日追記:タイトルの変更と内容の修正しました。さらに紹介して板をテーブルにして納品したのでその写真も追加しました。

昨日のブログで賢木@吉祥寺がカバ材の魅力について語っていましたね。

カバ材の魅力に迫る

今日のブログではわたくし瑞木@相模湖が感じるのカバ材の魅力について書いてみます。カバ材は昔から家具によく使われていました。でも、濃い色の塗装をされたりしてなかなか表に出てこない材でもあります。もっと表に出てきて良い材だと思います。木目が格好いいので、塗りつぶさなくても良いじゃんって思う事がたくさんあります。カバ材は赤い部分と白い部分の色の差がハッキリしています。そのため、素のまま使うと赤い部分と白い部分が混じって均一的な製品ができないために、着色して使われる事が多いんです。

そんな思いもあって、材木市場でカバ材を見掛けた時には積極的に仕入れています。カバ材もそれほど太く成長しない木のようです。カバ材の1枚板テーブルは結構珍しいと思います。材木市場でもカバ材で幅が800ミリを越える板はほとんど見掛けません。ここ3年ぐらいで1回だけ見た気がします。高額でとても手が出なかったと記憶しています。

そんな状況なので、狙うのは2枚はぎ~3枚はぎでテーブル天板にできるような板です。幅でいうと500ミリから600ミリぐらいが理想的。と言ってもそんなにたくさんのカバ材が出回っている訳ではありません。日本ではカバの産地は北海道が有名です。北海道産の赤身が多いカバ材は高額で取引きされる事がある貴重な材です。でもそんなカバ材はほんの一握り。一般的なカバ材は木材の中では並な値段です。ソリウッドで仕入れているカバ材も一般的なグレードの物です。

現在乾燥庫の中に仕入れてきたカバ材3枚が入っています。面白い天板になりそうな雰囲気があったので、欠点(一般的には)はありますが思い切って仕入れました。乾燥の状況を見て耳つきの2~3枚はぎのテーブルが製作できたら良いなと思っています。

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3枚の内の1枚です。周辺部の白い部分と中心部の赤い色の差がハッキリでているタイプのカバ材ですね。この板の表側が次の写真です。
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白い部分が多くなります。表と裏で見た目の印象がだいぶ違いますよね。

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一部変色している部分があります。なんらかの菌が入って変色したと思われます。木材には時々このような菌による変色が現れます。このような変色を個性とみるか、欠点と見るかはその人の感覚次第です。僕は好きですね、こういう模様。

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他の2枚もちゃんと変色しています。

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ここの模様なんか、とても良い感じです。割れが入っているのが少し残念ですが……

とこんな感じのカバ材です。昨日のブログで紹介されているカバ材とはだいぶ印象が違うんではないでしょうか?でもよく木目を見ると、繊細な木目はどのカバ材でも共通していて似ています。いろいろあるから面白いのがカバ材です。

後は乾燥で板がどう変化するかが問題です。3枚の内1枚は幅は広いですが、芯に近いため割れてしまう可能性が高いです。どのぐらい割れるかで使用できる用途も変わってきます。他の2枚で耳つきの2枚はぎテーブルができる幅を確保できるなら、その2枚で2枚はぎテーブル天板を製作します。もし、無理なら3枚の板を使って3枚はぎか4枚はぎの天板を作ります。どちらにしても、個性的な天板ができるような気がしています。

これらのカバ材は今月初めに乾燥機に入れたばかりなので、まだ乾燥工程の初期状態です。温度も低く設定して急激に乾燥が進まないようにしています。急激な乾燥は割れや反りの原因になるので、乾燥初期は温度も低く設定します。時間が経つにつれてだんだんと温度を上げて乾燥を促進させていきます。今日測定した含水率は約13%。測定地点は板の端の方。乾燥しやすい部分なので、含水率は低めです。中心部はもう少し高い数値のはずです。

乾燥終了しだい、どう木取りをするかを決めてWebに情報をアップする予定です。お楽しみに。

追記:
このブログで紹介していたカバ材の板は乾燥が終わって耳つき2枚はぎテーブルを製作しました。吉祥寺ショールームに展示していた所気に入ったお客さまがいてすでに納品されています。納品時の写真を追加で掲載しておきますね。単なる板が加工して磨いて塗装をするとこんなテーブルになるんです!

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瑞木@相模湖

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