2014.02.09

大雪の日に考えた寒い地域の木と暖かい地域の木

この週末は、雪に翻弄された2日間になりました。相模湖工房にはスタッフがたどり着くのがやっとで、木工教室は開催出来ませんでした。吉祥寺ショールームは昨日は閉店時間を繰り上げましたが、本日は通常通りの営業となりました。写真は今朝の吉祥寺ショールーム裏のスペースです。30cmぐらいの雪が積もりました。

30cmほど雪が積もったショールーム裏

しかし、数十年ぶりの大雪とはいえ、普段からの備えがないとここまで翻弄されてしまうものなんですね。雪深い地域にでは、雪対策が施されているからこそ日常生活が可能なのだなと改めて感じました。

そこでちょっとした疑問が・・・・

人間の場合は、住む地域の天候に合わせて暮らし方も変わってきます。では、木はどうなんでしょうか?

寒い地域に生育する木と暑い地域に育つ木で、何か違いはあるのでしょうか?

関東地方での記録的な大雪の週末にそんなことはちょっと考えてみました。

まずは寒い地域(緯度の高い)に多く育つ木をみていきましょう。

まずは、針葉樹の代表格、ヨーロッパやロシアの広い地域に分布しているホワイトウッドです。ホームセンターなどで販売されている白っぽい木といえば、想像つく方も多いでしょう。

その名の通り、色味は白く、木質も柔らかいです。強度面においては耐久性がないという弱点を持ちます。気温が低く湿気が少なく、害虫がすくない環境で育った木なので、シロアリなどの虫や菌に対する抵抗力が少ないとされています。

亜寒帯から冷温帯に分布する広葉樹というとブナやメープル材(カエデ)でしょう。日本では青森県の白神山地に代表されるブナ林は気温の低い地域に広がっています。メープル材と仲間であるイタヤカエデも北海道を代表する木のひとつです。さらにメープルといえばカナダです。こちらも比較的気温の低いイメージのある国です。

ブナやカエデ、メープルも材木の色としては、白っぽいのが特徴です。

緯度の比較的高い地域の木をみてきましたが、ある特徴があることに気づきます。

それは色味が全体的に白っぽいということです。

では、比較的暖かい地域の木材はどうでしょうか?

南米や東南アジアを原産とする木材で有名なのはローズウッドやチークがあります。どちらもフローリングなどの床材に多く使われ、人気のある銘木です。色味は落ち着いた深い色をしていています。赤茶色から焦げ茶色といった感じです。

これまで書いてきたことをまとめると、北の方にある地域で生息する木には、白っぽい色味をしているものが多く、赤道付近やそれより南の地域で生育する木には赤茶や焦げ茶のように濃い色をしているものが多いといえます。

このようになる原因は定かではありませんが、寒い地域は白、暖かい地域は濃い茶色、なんだかイメージがわきます。こういうところも木の面白さのひとつではないかと思います。

賢木@吉祥寺

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