2013.09.10

『アメリカ広葉樹合法性証明のガイドブック』をよく読んだらアメリカ林業の印象が変わった。

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アメリカ広葉樹輸出協会(AHEC)が配布している『アメリカ広葉樹合法性証明のガイドブック』を読み返してみました。

そうしたらビックリ

いかに自分が先入観をもってアメリカ広葉樹林業を見ていたことがわかりました。想像していた林業とはかなりかけ離れていました。

読んでいて、『へえー、そうなんだ』と思った箇所をあげてみます。

  • アメリカ広葉樹業界は14,000を超える家族経営の小さな製材工場で構成されている。
  • 400万人の個人所有者が1億1千万ヘクタールの広葉樹林を持っている。
  • アメリカで生産されている広葉樹製材の約75%は個人所有の森林から供給されている。企業が所有する森林は約10%、その他は州が保有する公共林。
  • こうした個人の森林保有者は森林を所有する喜びを感じている。そのため、利益追求型の林業をする訳ではない。
  • 1ヘクタールにつき、立ち木2~3本だけを択伐する。しかも、多くの所有者は一生で1度か2度しか伐採しない。
  • 50年前に比べると立ち木量が2倍に増えている。

みなさんはどう感じますか。

てっきり大企業が広範囲の森林を管理して、伐採・製材を行っていると思ってました。それだから持続可能な林業ができていると。

 個人所有の森林は平均20ヘクタールだそうです。と言うことは、その森林から切り出される木は一回に20~30本。それも一生に一度か二度なのだから一度伐採したら60年ぐらいは伐採しないのだろう。それで、世界の広葉樹供給の1/5を占めるってどういうことなんだろう。ちょっと想像つきません。アメリカは広いんだなあ。

 “森林を所有することに喜びを感じている” 
これはすごく大事な事ですよね。先祖代々受け継がれてきた森林を大切に守ろうとする心意気を感じます。アメリカ広葉樹林業の強さは、このメンタリティにあると感じました。

 こうなると、気になるのは日本の林業。日本の林業は広葉樹に比べると生長の早い針葉樹が中心です。この業界にいても、広葉樹林業の話ってほとんど聞かないんですよね。少し時間を掛けて掘り下げてみます。

瑞木@相模湖

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こちらが今回取り上げた冊子。『アメリカ広葉樹合法性証明のガイドブック』アメリカ広葉樹輸出協会が無料で配布しています。

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