2017.07.08

人気ツートップ、ウォールナット材とチェリー材。あなたならどっちを選びます?【No.1973】

暑くなってきましたね。昨日は北海道のオホーツク地方で37℃越えになったという話をしましたが、相模湖工房付近もだいぶ暑くなってきました。37℃とまではいきませんが、30℃を越えるようになると暑さを感じます。梅雨あけも間近といった感じでしょうか?

ソリウッドで製作している無垢材テーブルや本棚で人気が高い樹種はウォールナット材とチェリー材です。どちらも北米産の木材になります。樹種にもトレンドがあります。一般的にはウォールナット材の人気が高くなっています。少し落ち着きを見せ始めていますが、2年ほど前には価格も急騰してウォールナット材を確保するのが難しい状況にもなりました。今は材を確保する事が問題無さそうですが、価格は以前して高値をキープしています。一方チェリー材はここ最近は落ち着いています。一時期チェリー材の人気で価格が上昇したこともありましたが、最近はウォールナット材人気の陰に潜んでいる感があります。でも、ソリウッドではウォールナット材を凌ぐほどの人気です。

ウォールナット材とチェリー材はどちらも北米産の木材です。アメリカ、カナダの東部が主な産地になります。この2樹種は産地が近いので同じコンテナに積まれることが多いそうです。ウォールナット材だけでコンテナ一杯にならない場合もチェリー材を買ってコンテナを埋めるなんてことが行われていると聞きます。北米は広葉樹林業が産業としてしっかりと定着していて持続可能な林業としてこの先も安定した供給ができるように考えられています。このあたりが日本の広葉樹林業とは大きく異なっている部分です。日本の林業は針葉樹がメインであって、広葉樹林業をメインにしている所はほとんどありません。よって安定した供給が出来ないために外国産材との競争に負けてしまっています。なんとも寂しい現状ではありますが、林業はその性質上、短期間で持ち直すことが難しいので差はどんどん開いている印象です。

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ウォールナット材やチェリー材などの北米産木材の多くは製材、人工乾燥をほどこされている状態で日本に入ってきます。製材工場もオートメーション化が進んでいて一日で相当数の原木を製材できるそうです。アメリカの製材所の写真を見ると、人が少なく機械の量に目を奪われます。日本の製材所との違いはハッキリとしていますね。乾燥も大量の木材を入れて乾燥させられる乾燥庫に入れて一気に乾燥させています。気候の違いもありますが、北米で人工乾燥させた板は含水率も低めで安定しています。

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ウォールナット材は濃い茶色をしています。着色しないでもこうした焦げ茶色をしている木は他にありません。高級感がありますね。ウォールナット材は散孔材です。導管が規則正しく並んでいる訳ではないので、どちらかと言えば木目はあいまいです。ただ、他の散孔材に比べると導管は太めなのである程度は木目が主張されます。導管が太く木目がクッキリ現れる環孔材と導管が狭く木目が曖昧な散孔材のちょうど中間にあたる木材だと思います。

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チェリー材は納品時にはこんな色をしています。少しピンクがかったオレンジ色です。でも、日に日に色が濃くなっていきます。チェリー材は経年による色変化が激しい木材です。赤味が抜けて濃い茶色へと変化していきます。数年経つと納品時の色とはまるで違った色へと変化しているはずです。個体差はありますが、最終的にはかなり濃い茶色になります。

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これは私が自宅で使用するために購入したチェリー材のMAYチェアです。納品時に撮った写真ではこんな色をしていましたが… 2年が経過した現在では、
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こんな色になっています。劇的に色が変化していますよね。別に着色をしたわけではなく、普通に使っていただけです。この間メンテナンスはしていません。空気に触れているだけで色が変化していきます。

ウォールナット材かチェリー材かで迷われている方も多いでしょう。この2樹種は強度や触り心地に大きな差はありません。木目の印象は少し違いますが、やはり一番の違いは色です。好みの色の方を選択してもらえればそれで問題ありません。

瑞木@相模湖

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