2017.04.06

耳つきテーブルをご注文頂くまでの流れの一例を紹介します。【No.1880】

チェリー材の2枚はぎテーブルを納品させて頂きました。W2100×D850程度の耳つき2枚はぎの天板に貫があるI字型の2本脚をつけています。耳つきテーブルはご注文を受けて製作することが多いですが、今回ご注文に至るながれを紹介したいと思います。

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吉祥寺のショールームにご来店頂いたS様から耳つきテーブルの耳つきテーブルの見積依頼を受けました。S様からのご要望はこのようなものでした。

希望樹種:チェリー材

希望サイズ:W2100×D850

希望はぎ枚数:2〜3枚はぎ耳つき

この条件に当てはまる板が吉祥寺ショールームには展示がなかったので、相模湖工房にある在庫の板を調査する旨をお伝えしました。相模湖工房にある板を調査した結果、2枚はぎで製作出来るものと3枚はぎで製作出来るものの2セットが見つかりましたので、見積りとともにI様に提案しました。チェリー材は北米産のブラックチェリー材です。日本語でいえば黒っぽい実がなるさくらんぼの木になります。あまり太く大きくなる木ではないので、1枚板でダイニングテーブルがとれるような板はめったにお目にかかれません。そのような板があれば、非常に高価なものとなるでしょう。ソリウッドが仕入れて乾燥させている板のほとんどが450〜550mm程度の幅のある板です。これらのサイズはチェリー材の平均的な大きさの板といえると思いますが、それらの板を接ぎ合わせて850〜900mmの天板を作っていきます。今回のS様への提案も2枚はぎと3枚はぎのものとなりました。ですが、この段階ではいずれの板もまだ乾燥途中でしたので、乾燥が終えた段階で再度ご希望のサイズがとれるかどうかを確認することになりました。

その間、S様には吉祥寺ショールームで月1〜2回開催をしているテーブル選び方講座にご参加頂きました。このミニセミナーでは、無垢材テーブルを検討する際に悩み点になることが多い「樹種」「サイズ」「仕上げ」の3つのポイントについて、どういった選択肢があるのか、どういった違いがあるのかを解説します。頻繁に買い替えるわけにはいかない無垢材テーブル選びについて、後悔のない決断をするにはある程度の知識があればよりご自身の理想に近いテーブルにあえる可能性が高くなると考えます。

S様はチェリー材のように赤味があり、経年変化をする材をご希望でチェリー材以外にも山桜やアサダ材など国産の材も候補に挙げていらっしゃいました。これらの材は流通量もチェリー材に比べると少なく、長さが2100mmとれる板はなかなかお目にかかれません。ソリウッドでも年に1、2回、山桜材やアサダ材を仕入れ、テーブルにすることはありますが、その場合でもW1500程度の天板しかとれないことがほとんどです。今回のS様の案件でも、これらの材も調査しましたが、ご希望に合う在庫の板はありませんでした。

はじめに提案していた2組の板の乾燥が終わった段階で、木目がある程度把握できるように板を軽く削りました。乾燥が終わったばかりの板は汚れや染みが多数ついていますので、なかなか木目がわかる状態ではありません。

I様にも荒削りをしたチェリー材の板を見て頂き、良い感じだということで話を進めることが出来るようになりました。ここからは、最終的な仕様の打合わせをしました。I様はI字型の2本脚をご希望でしたので、過去に製作した2本脚を提示しながら相談させて頂きました。最終的には貫がある脚にちょっとしたものを乗せることが出来る棚板がついた脚にすることになりました。

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今回はリモコンやティッシュなどの小物をテーブルの下に収納できるように幅200mmの棚板をつけることにしました。これくらいのサイズであれば椅子に座った際にもそこまで邪魔になることはありません。

賢木@吉祥寺

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