2016.10.04

耳つきテーブルを製作した際にでる耳つき端材の使い途を模索しています。【No.1696】

映画『君の名は。』を観ました。新海誠監督の名前は知ってはいましたが、今までの作品を観たことはありませんでした。でも、大ヒットしていると聞いたので観に行ってきました。事前に下調べは一切していかなかったのでどんなストーリーなのか楽しみにしていました。物語の舞台が飛騨なのも観て知りました。飛騨は家具の産地としても有名ですし、木材の供給源としても知られています。途中から展開についていけない部分もありましたが、それなりに楽しめた映画でした。

耳つきテーブルを製作するための板は日本国内で製材されています。外国産の木材であっても日本で製材されているものが多いです。北米産の木材は製材されたものが多く日本に入ってきていますが、それらはすべて耳がカットされています。北米産の樹種で耳つき板を手に入れるためには、丸太のまま輸入されたものを日本で製材するしかありません。丸太を仕入れて製材する方法もありますが、ソリウッドでは材木市場に出品された製材済みの耳つき板を仕入れることが多くなっています。ある程度幅のある板は厚めに製材されることが多いです。多くの板は60mmで製材されいます。中にももっと厚く70mmで製材されている場合もあります。仕上がりの厚さを考えると60mmで製材されているのがちょうど良いかなと感じています。

ソリウッドの耳つきテーブルは2枚はぎで製作することが多いです。1枚でテーブル天板になるサイズだと幅が800mm以上必要になります。そうした板がとれる木というのは限られてきます。国産の木ならケヤキ、トチ、クリといった樹種だとまだ幅広い板がとれる木が存在しています。それでも近年はかなり少なくなってきているようです。昔は幅800mm以上ある板がたくさん市場に並んでいたようです。1枚板テーブルに限定してしまうと扱える樹種がとても少なくなってきてしまいます。今はアフリカ産の木材が多く輸入されているのでそうした樹種だと1枚板テーブルがとれるものも少なくありません。でも、とても高価になってしまいます。

全ての樹種の木が太く成長するわけではありません。ソリウッドで人気のチェリーはそれほど太く成長しないようです。チェリー材で1枚板テーブルになるサイズの板はほとんど見かけたことがありません。太くても600~700mm程度の幅です。カバ材なども同様です。幅広い樹種を扱うためには2枚はぎテーブルが良いのかなと感じています。

2枚はぎテーブルを製作する際には板の片側の耳はカットしてしまいます。2枚はぎテーブルを製作すると必ず耳つきの端材が生じてしまいます。この端材をどうするかは悩みどころです。今まではフラワーベースにすることが多かったのですが、それだけではなんだかつまらないのでもう少し違った使用方法を模索中です。

ちょうど良い答えはまだでていませんが、とりあえず動いてみようということで少しづつ進めているプロジェクトがあります。耳つき板の薄い板を作っています。ただの板ではありますが、ディスプレイ台など様々な使い途があると思います。耳つき板というものがどういうものなのかを知ってもらうのにも役立つと思うので…

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耳つきテーブルを製作する板は厚みがあるので、まずは2分割にします。バンドソーという機械で板を半分に割ります。ちなみにこの機械が大きくなると製材機になります。バンドソーや製材機は帯状になった刃を使用します。その形状から帯鋸と呼ばれています。製材機自体はこのバンドソーを大きくしたものです。ただ、製材機の場合は丸太を固定する必要があるために送り台も機械仕掛けの大きなものになります。

写真はチェリー材を2つに割った時に撮ったものです。2つに割ってから改めて削って平面を出してから仕上げていきます。売れる準備ができ次第吉祥寺ショールームで販売しようかなと考えています。

瑞木@相模湖

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