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家具屋で働く双子のブログ
ウォールナット材とクルミ材の違い。【No.1584】
木は同じ樹種でも産地によって中身の色や堅さが違ってきます。普段扱うことのないスギやヒノキも産地で材の特質が違うそうです。ちょっと縁があって産地別のスギやヒノキを見る事があったのですが、やはり色が違っていました。もちろん同じ産地でも個体差があるので少しサンプルだけでは正確な違いは分かりませんが… でも、同じスギでもここまで色が違うのかと感じました。強度試験も行ってみるそうなので、性質の違いなんかも分かるかもしれませんね。
さて、今日はウォールナット材とクルミ材の違いについて書くことにします。ウォールナットとクルミ、英語と日本語の違いであって意味する事は同じでしょと思う方もいるでしょう。しかし、木材業界、家具業界においては、英語と日本語の違いだけでなく、意味するものが全く違うものになります。
木材業界・家具業界でウォールナット材と言ったら、北米産のブラックウォールナット材の事を意味します。ナットと略して呼ぶ場合もあります。私は「ナット」と呼ぶことはないですが、通っている材木市場の方は「ナット」と呼んでいますね。「さあ、ナットだよ。色いいよ!」なんて感じに使っています。
材木市場で仕入れたウォールナット材の板です。幅は500mmぐらいです。2枚をはぎ合わせてテーブル天板にするのにちょうど良いサイズです。このぐらいのサイズの板が多いですが、もっと幅広い板もあります。幅800mmを超える1枚板テーブルになるサイズのウォールナット材も存在します。意外と太く成長する木なんですね。
ウォールナット材は北米産広葉樹を代表する高級家具材として知られています。今や日本の家具業界でもウォールナット材の存在なしでは語れないぐらいに日本国内でも流通量が多いです。ウォールナット材人気を生みだした木工作家としてジョージ・ナカシマさんをあげることができます。ジョージ・ナカシマさんは無垢材を使った数多くの家具を生みだし、多くの木工家に影響を与えています。過去にジョージ・ナカシマさんについて書いたブログエントリーもありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
ジョージ・ナカシマさんはウォールナット材を好んで使用していました。作品の多くはブラックウォールナット材でつくられています。現在のウォールナット人気もジョージ・ナカシマさんがウォールナットを好んで使用したことに端を発しているのではないかと思います。
ウォールナット材の特徴は色です。上の写真はウォールナット材で製作したテレビボード。着色しているのではないかと思う人もいるでしょうが、着色はしていません。クリアーのオイルで仕上げてもこういう濃い色をしています。ブラックウォールナットという名前がついているだけあって、濃い色をしています。(黒とは言えない色ですが…) 濃い茶色のイメージのウォールナット材ですが、木によっては少し紫がかった色をしている場合もあります。
やや粘りがないので、欠けやすい性質をもっています。そのため細かい細工が必要な物には向いていません。テーブルや棚などの大型家具として使用する分には何の問題もありませんが… 堅さや重さは広葉樹材の中では中程度。重くもなく軽くもないし、堅くもないし柔らか過ぎるわけでもないといった印象です。
一方、クルミ材と表記した場合は日本、中国、ロシア産のクルミを指します。クルミにもいくつかの種類がありますが、単にクルミ材と表記してある場合はオニグルミという樹種であることが多いです。
クルミ材で製作したダイニングテーブルです。どうですか?ブラックウォールナット材と比べると色の違いが一目瞭然です。少し赤みがかった茶褐色をしています。くすんだ褐色という表現もできますね。ウォールナット材はクールな印象ですが、クルミ材は温かみのある優しい印象を与えてくれます。色の違いでこうもちがうのかと思います。色はだいぶ違いますが、木目の様子は似ています。木目をみると同じクルミの仲間なんだというのが納得できます。
ウォールナット材に比べるとクルミ材はすこし柔らかいです。広葉樹の中でも少し柔らかい部類にはいる樹種ですね。しかし、加工するのにはちょうど良い堅さですし、日常に使う家具としては問題ない強度をもっています。
ソリウッドではクルミ材のダイニングテーブルを去年からラインナップに加えています。お客様からの評判も上々で、コンスタントに受注を受けています。どんなお部屋にも合わせやすい色をしていますし、柔らかい印象を与えてくれるクルミ材は家族が集まるダイニングテーブルにピッタリな材ではないかと思います。
どうですか?あなたの好みはウォールナット材ですか、それともクルミ材? 迷っている方がいたらぜひ吉祥寺ショールームへ実物をご覧にきてください。
瑞木@相模湖
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