2016.06.15

1枚板天板とはぎ天板【No.1585】

無垢材テーブルというと1枚板のテーブルを思い浮かべる方も多いかと思います。1枚板のテーブルとは名前そのままで、天板に使われている板が1枚ものということになります。ダイニングテーブルの場合、幅が800〜900mmぐらいのものが多いので、1枚板テーブルの天板となるとその大きさが必要になりますから相当大きな丸太が必要になります。最近では、1枚板でダイニングテーブルに出来る板が少なくなっているので、ますます貴重になっています。比較的1枚板テーブルになるのは、トチ材やケヤキ材、ウォールナット材といった材とアフリカ原産のブビンガ材やパドック材といったところだと思います。逆に、チェリー材やイタヤカエデ材といった樹種はあまり大きく成長する木ではないので、1枚板でテーブルになるものはめったりにお目にかかれません。

大きな板は貴重なので、その分価格も高くなります。ソリウッドでは最近はあまり1枚板のダイニングテーブルを製作していません。その理由は、価格面にあります。現状だとどんな板であっても1枚板でテーブルになるような大きな板は価格が高くなる傾向にあります。そのため、テーブルの価格も高くなるのが必然です。現状では安くても40万ほどの販売価格になってしまいます。材料の価格からいって妥当な価格だとは思いますが、ダイニングテーブルとしてはやはり高価であり、いくら長く使えるといっても簡単には決断出来ない価格だと思います。我々の気持ちとしては、より多くの方に無垢材ならではの質感を味わって頂きたいと思っているので、価格は出来るだけ抑えることにこしたことはありません。そこで、ソリウッドではテーブルのメインの価格帯を15万から35万円程度の設定しています。

この価格帯となると、なかなか1枚板は厳しいのが現状です。そこで、耳つきのテーブルは2枚〜4枚はぎテーブルがメインになってきます。そこで、ひとつ疑問が生じると思います。それは「1枚板テーブル」と「2枚〜4枚はぎのテーブル」はどう違うのか?という点です。

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まず2枚〜4枚はぎのテーブルというのは、その名の通り、2枚の無垢材板を接着して天板にしているものを2枚はぎ、4枚の板をはぎ合わせて天板になっているものを4枚はぎテーブルになります。板を接ぐときには接着剤を使います。木工で使われる接着剤はいくつか種類があります。あまり表には出てきませんが、接着剤の種類によって接着の強さというものが変わってきます。木工で使う接着剤で一番有名なのは、木工用ボンドだと思います。実はボンドというのはコニシというメーカーが販売している接着剤の商品名になります。一般的には、酢酸ビニル樹脂エマルジョンタイプと呼ばれる接着剤です。名前が長いので製作現場では「酢ビ」と略して呼ばれることが多いです。この「酢ビ」は木と木を簡単に接着することができるので、利便性は非常に高いですが、強度はそれほど強くはありません。伸縮を伴う無垢材に使うのは少し不安があります。

ソリウッドでは、無垢材家具の製作において「酢ビ」の接着剤を使うことはなく、より強力な接着剤を使っています。それは水性高分子イソシアート系接着剤というものです。こちらも名前が複雑で覚えにくいものです。こちらの接着剤は安全性と耐久性に優れているのが特徴です。さらにシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドが含まれていないのも特徴です。強力な接着剤の中には、ホルムアルデヒドが含まれているものもありますので、そういった意味でも安心して使うことができる接着剤です。

このように強力な接着剤を使うことで、何枚かの板を接ぎ合わせてもテーブルの使用には全く問題程度の強度を保つことが出来ます。接いだ天板ははぎ面が剥がれてしまうのでは?という不安を抱いている方もいらっしゃるかと思います。その場合は、お店のスタッフに使用している接着剤の種類などを尋ねてみるのも良いかと思います。

賢木@吉祥寺

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