2015.07.17

ダイヤモンド砥石を使った砥石の面直しは簡単でオススメです。【No.1251】

台風の影響での大雨が凄かったですね。昨日の相模湖工房付近はずっと強い雨が降っていました。電車が運休してしまうほどの大雨で朝からバタバタとしてましたが、なんとか平常運転に戻れそうです。

今日は少しマニアックな話をしてみたいと思います。鉋や鑿といった木工で使う刃物は砥石で研がなくてはいけません。研ぎが上手く出来ないと鉋や鑿といった木工道具を使いこなすことが出来なくなってしまいます。良い刃物も研げなくては意味がありません。刃物を研ぐために使うのが砥石です。

皆さんは砥石というものがあるという事は知っているかと思います。でも実際に砥石を使って刃物を研いだ事がある人は意外と少ないかもしれません。木工をやらない人でも、料理のために包丁を使う人は多いですよね。包丁も自分で研げるようになると愛着が湧くし、とても使いやすくなりますよ。包丁の研ぎ方などはgoogle検索すれば、詳しく説明したサイトや動画を簡単に見つける事が出来ると思います。

今日は砥石についてです。砥石には天然砥石と人造砥石があります。ホームセンターなどで売っている砥石は人造のものがほとんどです。天然砥石は山から発掘してくる訳ですが、現在ではほとんど採掘されていません。現在出回っている天然砥石の多くは昔に採掘されたものです。天然砥石は、品質がバラバラで刃物との相性などが重要になってくるので初心者が扱うのにはあまり向いていません。はじめは人造砥石で練習するのか良いと思います。

人造砥石にもいろいろと種類があります。砥石の荒さで、荒砥石・中砥石・仕上げ砥石 と3つに分ける事ができます。普段の研ぎでは中砥石と仕上げ砥石を使います。

砥石は使用していると必ず変形していきます。考えれば当然ですが、砥石もすり減っていきます。荒い砥石ほど柔らかいので減りが早く、表面の変形が大きくなります。具体的にいうと、砥石の中央部分がどんどん減っていきます。中央部が凹んでいる砥石を使っていると上手く研ぐ事ができません。ではどうすれば良いのか?

すり減った砥石の表面を直せばいいんですね。

砥石の平面出しの方法はいろいろとあります。ソリウッドの木工教室ではガラス板に耐水ペーパーをひいてこする方法を教えていました。耐水ペーパーは#80を使用しています。それだけだと研磨力が足りないので金剛砂をすこし撒いておきます。
150717_1.jpg

150717_2.jpg
どこが減っているか、平面がでたかどうかを分かりやすくするために鉛筆で印をつけておきます。それからゴリゴリとこすっていきます。時々チェックしながら鉛筆の印が全て消えるまでこすりあわせていきます。

この方法の欠点は準備が少し面倒くさい事です。ガラス板を取り出したり、耐水ペーパーをひいたりと用意するものがいろいろとあります。木工教室の生徒さんの様子を見ていると、この準備が面倒で砥石の面直しを敬遠している人が多いと感じていました。そこでもう少し気軽に出来る方法を紹介することにしました。

使用するのは、#300のダイヤモンド砥石です。

150717_3.jpg
ダイヤモンド砥石は平面が崩れないので、砥石の面直しをするのに最適です。

150717_4.jpg
同じように面直しをする面に鉛筆で印をつけておきます。この上にダイヤモンド砥石をのせて前後に動かします。

150717_5.jpg
鉛筆の線が消えるまで前後に動かしてして砥石を削っていきます。鉛筆の線が全て消えたら終了です。

ダイヤモンド砥石を使うと簡単に面直しをすることが出来ます。毎回、砥石を使う前にこうやって砥石の平面を出してから研ぐようにするのが上手く研ぐための第一歩です。

家で包丁を研いでいる方も一度砥石の表面を確認してみてください。砥石の真ん中が大きく凹んでいる場合は一度砥石の平面出しをした方が良いと思います。

瑞木@相模湖

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest