2015.06.02

梅雨間近!湿度と木材の関係について書いてみました。

6月になりましたね。だいぶ夏らしい気候になってきましたが、その前に梅雨ですね。月が変わったので、まずは告知から。毎月最終日曜日に開催している【ソリウッドテーブル選び方講座】ですが、6月は28日の日曜日に開催します。上のバナーをクリックして頂ければ詳細ページに飛びます。詳しい事を知りたい方は上のバナーをクリックしてみてください。5月のテーブル選び方講座は2組のお客様に来て頂きました。毎回少人数で割と質問をしやすい状況ですので、いろいろと聞きたい事がある人にも最適です。講座のあとに個別に質問を受けることも可能です。この講座はもちろん営業目的もありますが、木の事を知ってもらいたいという目的もあります。具体的にテーブルが欲しいという方だけでなく、近々新居購入を考えていて、できれば永く使えるテーブルが欲しいなあと漠然と考えている方でも気軽に参加して欲しいと考えています。

さて、梅雨時は製作する上でも非常に気を使う季節です。雨が続くと室内の湿度も高くなります。湿度の変化は無垢材の伸び縮みに大きな影響をもたらします。湿度が高くなると無垢材は水分を吸収します。水分を吸収すると木は伸びます。梅雨時は湿度が高くなるので、板は伸びます。つまり、これからの時期は板は伸びている状態になる訳です。

逆に、冬になると空気は乾燥します。湿度もだいぶ低くなります。湿度が低くなると、無垢材は水分を放出します。水分が放出されるとそれに伴って、木は縮みます。

1年を通して湿度の変化は結構あります。湿度が変化する度に木も伸び縮みを繰り返します。一旦しっかりと乾燥させている木材を使用しているため、伸び縮みの量はそれほどではありません。でも、それを繰り返すことで板が若干反ったりすることもあります。

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ソリウッドのテーブルの裏側には鉄製の反り止めが付けられています。30mm厚の天板にはL字型のものが入っています。40mm厚以上の天板にはU字型の反り止めを付けています。反り止めを付ける場合も無垢材は伸び縮みをする事をちゃんと考慮しています。反り止めを入れるために天板の裏側に彫り込みを入れます。その彫り込みに対して、反り止めは若干短くなっています。上の写真を見ると分かりますが、彫り込みと反り止めの間に隙間がありますね。彫り込みに対してピッチリな反り止めを入れてしまうと後々問題が発生します。天板が縮んだ時に反り止めがつっかえて、かえって反りがでてしまう事が考えられます。金属製の反り止めがちゃんと反り止めとして働くように、隙間をもうけています。ピッタリの長さの反り止めが入っていた方が見た目は良いですが………

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湿度は当然、木材乾燥にも影響を与えます。湿度が高いこの時期は木材が乾燥しにくい。特に屋外で乾燥させている板は乾燥があまり進みません。木材乾燥庫内も湿度が上がり、乾燥しにくい状況になります。温度は高くなるので、その分は乾燥しやすくなりますが、湿度が高いと乾燥しにくくなります。

木材には一度含水率が下がると元に戻りにくくなるという性質があります。そのため、なるべく含水率を下げた方が後々の湿度による影響を受けにくくなります。ただ、含水率を下げ過ぎるのもよくありません。過乾燥といって木材の組織を壊してしまう事もあります。私の経験では8〜10%まで乾燥させるのが、一番良い状態になるのではないかと考えています。

8〜10%まで乾燥させておいてしばらく室内に置いておけば、この時期なら含水率12%ぐらいで落ち着くのではないかと思います。そのぐらいで落ち着いてから製作に取りかかればベストな状態で製作することができます。ただ、なかなか上手く調整するのは難しいんです。含水率が上がったり下がったりしやすい樹種もあれば、一度乾燥してしまうと含水率がそれほど動かない樹種もあります。

とまあこんな感じで、湿度と木材の関係について書いてみました。

瑞木@相模湖

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