2015.02.14

木材仕入れ担当の瑞木@相模湖が選ぶ、今のところ好きな樹種ベスト3

皆さんは好きな樹種ってありますか?

木の種類はとてもたくさんあります。その中で木材として建築物や家具、生活用品に加工されて我々の生活に取り入れられている樹種は約200種と言われています。これは針葉樹と広葉樹を合わせた数字です。

本日のブログエントリーでは、僕の好きな樹種を紹介します。好きな樹種はそのときでだいぶ変わりますので、現時点で好きな樹種と考えて頂ければ…

第1位

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今のところのマイベストツリーはこちらの木。なんだか分かりますか?

正解はミズメです。聞き慣れない木の名前だと思いますが、木材業界ではそれなりに知られている樹種です。漢字で書くと水目。

カバの仲間になります。カバノキ科に属する樹です。カバは寒い地方に生えている木のイメージがありますね。日本で言うと北の方のイメージです。が、ミズメは南の方に生えている木だそうです。

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ミズメの樹皮です。比較的樹皮は厚めでガッツリ木部に食いつくタイプの樹皮です。なので、剥がすのが大変な樹種です。ミズメの樹皮にはサリチル酸メチルが含まれています。そのため樹皮の内側の匂いを嗅ぐと、湿布の匂いがします。サリチル酸メチルは筋肉疲労などに効くとされていて、関節痛や筋肉痛のケア用品に広く使われています。この匂いで虫に喰われないようにしているのでしょうか?

ミズメの樹皮の匂いは、しばらくすると消えてしまいます。サリチル酸メチルの効果で放置しておいても樹皮と木部の間が虫に喰われることはないかなと思ったりしましたが、そんなことなかったです。他の樹種同様にカミキリ虫の幼虫が食い荒らしているのを目撃しました。立っている時には防虫効果もあるのかもしれませんが、伐倒されてしまえばそういう効果はないようです。

ミズメの最大の魅力は、木目の細やかさです。繊細で緻密な木目をしています。仲間のカバに木目も似ていますが、ミズメの方が緻密です。
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木部の中心部分は赤褐色、周辺部分は白褐色になります。赤と白の色は差は顕著で、ハッキリと色が分かれています。赤い部分も少なめで白い部分の割合も高くなります。赤褐色の部分は、ウダイカンバに比べると少し赤身が強いように感じます。

結構ズッシリとして重さのある木です。わりと硬めで、手触り感もスベスベして気持ちいいのでテーブル用木材としては申し分ありません。ただ、残念ながら流通量が少ないんです。コンスタントに供給される木材ではないので、材木市場で見つけた時は仕入れるようにしていますが、テーブル2,3台分の量しかストックがありません。今後も手に入る板はどんどんと仕入れておこうと思っています。ミズメの魅力を多くの人に知ってもらえるようなテーブルを作っていきたいです。

第2位は………

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チェリー材です。北米産の広葉樹で、日本にも数多く輸入されています。ブラックチェリー材、アメリカンチェリー材とも呼ばれています。

チェリー材の気に入っている部分は色ですね。はじめはピンクっぽいオレンジ色をしています。段々と赤身がとれて濃い茶色へと変化していきます。チェリー好きな人はこの経年による色変化が好きという人がほとんどだと思います。艶がある赤茶色に変化したチェリー材は味があります。

チェリー材もミズメ同様に中心部は赤褐色、周辺部は白褐色をしています。ミズメと違って、チェリーは赤褐色の部分の割合が多めです。通常は赤褐色の部分だけを選んで使用します。
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お客様のご要望で白い部分も交えてテーブル天板を製作したこともあります。
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と、2位まで紹介しましたが、完全に僕の好みが分かってしまいましたね。赤褐色の木材が好きなんですね………

このブログを書く際に書いたメモによると3位は……

カバ材です。これも赤褐色系!!!! メモ書きの時は気にならなかったんですが、写真付きで見てみると一目瞭然。単に赤褐色好きですね。カバ材にはたくさん種類があって、種類によって様子が違うんです。僕の好きなカバは、
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こんな感じの赤身の強いカバ材ですね。ただ、赤身の強いカバ材は数が少なく入手は困難になってきています。

以上、瑞木@相模湖の今の所の好きな樹種ベスト3でした。

瑞木@相模湖

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