2014.12.20

タモ材とウォールナット材のオーダー製作家具を比べてみましょう。

ソリウッドでは、オーダーを受けて棚類の製作を行っています。扱うのはテーブル同様に無垢材です。背板などに一部化粧合板を使用する場合もありますが、基本的に無垢材をチョイスしています。ソリウッドは無垢材家具を扱う工房ですので、設備が無垢材家具向けに選択されています。よって、合板を使う家具の製造にはあまり向いてない家具工房であります。

合板で製作する棚に強い家具工房もあるので、合板の棚でオーダー製作してもらいたい方はそういった工房に頼んだ方が満足頂けると思います。

棚類もテーブル同様に樹種を選ぶことができます。特に材種にこだわりがない場合は一般的によく使われているタモ材で提案させて頂いてています。

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タモ材で製作した棚の製作例です。いわゆる木材らしい色をしているのがタモ材の特徴になります。タモ材は日本でもたくさん流通している木材です。価格も落ち着いていて、いつでも手に入る木材として広く使われてきました。量販店で販売されている無垢材家具にもよく使われていました。ところが、最近はタモ材の主な産出国であるロシアが輸出量を減らす政策をとり、日本国内での流通量の低下、価格上昇という状態になっています。タモ材の大量確保が難しくなり、材種を変更するメーカーを出始めました。また、ロシア通貨ルーブルの価格急落など不安定な要素が出てきました。今後のロシアの動きには注意を払う必要がありそうです。

タモ材は粘りがあることで知られている材です。粘りとは、細胞同士の結びつきの強さと言い換えることができます。細胞の結びつきが強いので、欠けにくい、折れにくいといった長所があります。

タモ材に対してウォールナット材も見た目の雰囲気が全然違います。
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ウォールナット材の扉付き収納棚です。濃い色をしていてお部屋の雰囲気をグッと引き締めてくれます。ウォールナット材はアメリカ・カナダの北米産のクルミです。日本でもクルミの木がありますが、色がこんなに濃くはありません。もう少し淡い色をしています。ウォールナット材は日本でも大変人気がある木材で、需要も年々高まってきている印象です。ところが、日本に入ってくるウォールナット材の量は減っています。これはアメリカ国内の景気がよくなり、国内需要が増えた為にわざわざ輸出する必要がないという状況が原因です。日本に入ってくる量が減っているので、価格も当然上がっています。今後、ウォールナット材家具の値上げの話が至る所で聞かれるようになるはずです。(急激な円安の影響も当然あります。ソリウッドでも値上げの検討を始めています。)

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こちらはウォールナット材のテレビボードです。片側がオープン棚、片側が引き出しになっています。テレビの本体は黒が多いですよね。黒いテレビと合うのがウォールナット材です。

オーダーで製作する棚やテレビボードは、タモ材とウォールナット材が占める割合が多くなっています。しかし、どちらも今後の材料入手に不安を抱えています。タモ材は同じように明るい色をしているホワイトオーク材を選択することもありでしょう。

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こちらがホワイトオーク材で製作した棚です。パッと見の雰囲気はタモ材と似ています。よく木目を見ると違いはハッキリしていますが、全体の雰囲気は似ています。ホワイトオーク材は北米産のナラ材です。生産量も多く、日本への輸入量が増えてきている木材です。今後も使われる事が増えてくると予想できる木材です。家具製作をする上で多少扱いにくい面もありますが、完成したものに関してタモ材に劣るということは決してありません。ロシア産のタモ材の輸入状況によっては、ホワイトオーク材へのシフトが急速に進むこともあると思います。

残念ながら、ウォールナット材に似た雰囲気の木材はありません。ウォールナット材に関してはアメリカ国内の状況が落ち着き、日本への入ってくる量が増えてくることを願うばかりです。

もちろんタモ材、ウォールナット材、ホワイトオーク材以外の材で棚やテレビボードを製作することは可能です。具体的な材種は分からなくても、明るい色がいいとか、木目が目立たない方が良いとかご要望を言って頂ければ、それに合う木材を提案させて頂きます。

瑞木@相模湖

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