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家具屋で働く双子のブログ
ブラックチェリー材の最大の特徴は
※2019年6月23日改訂 : 内容の一部を変更しました。
お客様から「チェリー材というのはブラックチェリーと一緒ですか?」と質問を頂くことがあります。
答えは「はい。そうです。」
ということになります。
ソリウッドでは、「チェリー材」という言葉を使っていますが、正確にいうと「ブラックチェリー材」という材になります。家具でチェリー材という表記があれば、ほとんどブラックチェリー材と思って頂いて間違いないと思います。日本でも家具に多く使われている材ですが、北米からの輸入材になります。アメリカンブラックチェリーといえば、家具の材料というよりは、日本のさくらんぼより少し大きめの赤黒い果実のほうがなじみがあるでしょう。
ブラックチェリー材の特徴を簡単にいうと
経年変化が激しい
スベスベした肌触り
淡い木目
ということになります。特に経年変化については、家具の素材として考えている場合には必ずおさえておきたいポイントです。経年変換を辞書でひくと、「年月が経つにつれて製品の品質や性能が変化すること。特に、摩耗・腐食などで性能が劣化すること」とあります。無垢材の家具でも経年変化という言葉をよく使いますが、この場合、摩耗や腐食という意味合いはほとんどなく、年月が経つにつれて表面の色味が変わることを指します。色の変化については見た目の問題であり、それに伴い質が変わるということはありません。
木材の経年変化については、樹種によって程度が変わって来ます。フローリングなどによく使われるスギ材やヒノキ材は、経年変化する材の代表格とされ、初めはかなり白いですが、5年ぐらい経つとかなり色が濃くなります。スギやヒノキ材は、針葉樹ですが、広葉樹の中で経年変化が激しいのがチェリー材です。チェリー材も製作した当初は、淡いピンク色のような色味ですが、しばらく経つと濃くなりオレンジがかった茶色に変化していきます。変化の早さとしては、半年から1年もすると変化がわかるぐらい色が濃くなります。
実際の色の変化は写真でもはっきりとわかります。
こちらが出来たばかりのブラックチェリー材テーブルの天板です。すでにオイルを塗って仕上げた状態です。もし、チェリー材の家具をご注文頂いた場合に、お宅に届く際の色味はこんな感じになります。
そして、3年ほど経ったブラックチェリー材の天板がこちらです。
色味の雰囲気はだいぶ違うのがわかって頂けると思います。こちらの天板は製作してから3年ほど経ったときに撮影したものです。ここまで色が濃くなるとこれ以上はそんなに変化はありません。もう少し長い15年から20年経つともうちょっと濃くなるかなといった感じです。ですので、家具として使うほとんどの期間はこのぐらいの色味であるといえます。他の家具やカーテンなどのアイテムのコーディネートを考える際には、このぐらいの色味で考えておくほうが良いかなと思います。
ソリウッドではブラックチェリー材の耳つきテーブルも製作して納品しています。
上の写真を見て頂くと、耳の部分が少し色が薄く白っぽいのがわかると思います。この部分は白太といって、樹皮があったところに近い部分になります。チェリー材の場合、この白太の部分は経年変化で色があまり濃くなりません。ですので、耳の部分と中心部分の色のコントラストは時が経つにつれて際立ったきます。
先ほどの耳つきテーブルも数年経つとこんな感じにより艶やかなテーブルになってくるでしょう。
チェリー材は、経年変化というキーワードで語られることが多いですが、家具の材料として強度などの基本的な要件は高いレベルでクリアしていると言えます。同じ北米産のウォールナットと比較されることも多いですが、現状ではウォールナットほど価格が高騰していなく、供給も安定しています。ウォールナットとの比較については、別のエントリーで書いていますので、そちらをご参照ください。
チェリー材は、無垢材ならではの経年変化を楽しみたいという方には、本当にオススメの材です。
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