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家具屋で働く双子のブログ
4タイプの脚のデザインが生まれた過程を述懐します
今日は4回目のテーブル選び方講座を吉祥寺ショールームで開催しました。これまで行った回より多くの方にご参加頂きありがたく思います。もちろん、来月も開催します。次回は11月30日(日)14:00からです。基本的には話す内容はこれまでと同じで、無垢材テーブルを選ぶ際に知っておくべき3つのことをお話します。これから無垢材テーブルを検討しようと思っている方のご参加をお待ちしています。
さて、今日のブログエントリーは「テーブルの脚」について書こうと思います。テーブルの脚については、これまでも
ソリウッドの無垢テーブルの脚は選べる4デザイン+α
脚のデザインはどう選ぶ
でも取りあげてきました。
基本的に、ソリウッドでは定番である4つのタイプの脚を基本にし、それ以外のデザインについてはお客様からのご要望に応じて、提案、製作をしています。それぞれの脚の詳細については、上に記したリンク先でご確認ください。
今日は、現在の4つのタイプの脚をデザインした経緯やその過程を述懐したいと思います。
私がソリウッドへ入社した当時、脚のデザインは80mm角4本脚が基本となり、それ以外についてはその都度オーダーで対応していました。80mmの4本脚は、シンプルであり強度も高く、スタンダードといえる脚です。今でもTypeSTとして残っています。
無垢材テーブルの販売を任せられることになり、まずは、脚のバリエーションを増やしたいと思いました。テーブルのプロポーションは、脚のデザインで決まるといっても過言ではないほど、見た目に影響を与えます。デザインの好みは、人それぞれですので、脚のデザインがいくつかバリエーションがあったほうがお客様も選びやすいだろうと考えてのことです。
脚のバリエーションを増やすに当たって2つのテーマを決めました。
「80mmより細い脚で、シュッとした印象のもの」と「オリジナリティの高いデザイン」をラインナップに加えようと思いました。
従来の80mm4本脚は、1500以上の天板であればバランスも全く問題がありませんが、天板のサイズが1350ぐらいで天板厚が30mmですと、脚が少し太めに感じます。もう少し、シュッとした印象を与えるデザインがあっても良いと思いました。
そこで、80mmの角脚より細い脚を考えました。強度を保つためにはある程度脚の太さが必要になります。そのため、シュッとした印象にするには、先が細くなるテーパーがかかった脚の採用を決めました。TypeTの斜めテーパー4本脚とTypeMTの幕板テーパー4本脚の2つがそれにあたります。
「オリジナリティの高いデザイン」については、まずは強度などは考えず、思いつくままにいくつかの脚のデッサンをしました。そうしているうちに、天板の長さ方向に対して角度をつけて取り付ける、抜け感のあるデザインの脚を開発したいなと思うようになりました。そこで、まず考えたのは厚み30mmの板、2枚を30mmの間隔をあけて、さらに45度の角度をつけて取り付ける脚でした。スケッチを元に図面を描いて、工房スタッフに試作を作ってもらいました。
その試作が出来上がり、工房にチェックをしに行きました。製品になる以上は強度についても考えなければいけません。ところが、出来上がった試作をつけたテーブルを手で押してみると、グラグラと揺れてしまいました。脚の強度が足りないのが明確でした。
ただし、角度をつけた脚と2枚の板を隙間をあけてとりつける案自体は、新しい可能性を秘めていると感じたので、これを基本として強度を強くする方策について、工房スタッフと意見交換をしていきました。その中で2枚の板を3カ所程度、臍を入れて固定すれば強度が出てくるのではいう方向に話がまとまりました。
そして、改善を加えた試作をまた作り、テーブル天板に取り付けてみました。2枚の脚を3カ所で接合しただけなので、十分な強度が保ててるか心配だったのを今でも覚えています。
実際にテーブル天板に取付け、揺らしてみました。そうするとなんてことでしょう!前回の試作とは比べ物にならないぐらい揺れませんでした。
こうして誕生したのが、TypeXの3点臍(ほぞ)4本脚です。
おかげさまで、他の3タイプと注文頂く数もあまり変わらず、多くの方に選んで頂ける脚のデザインとしてなくてはならないものになりつつあります。選んで頂いたお客様に話を伺うと、「他で見掛けないタイプだけど、可愛らしいデザインが気にいった」「独創的かつすっきりしていて良い」といった声を頂いています。ほんとうにありがたいことです。
賢木@吉祥寺
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