2020.06.14

木の椅子の価格はこんなところで違いが出てくる。

6月に入って椅子の受注が続いています。

家にいる時間が長くなって、家のことを考える時間が多くなったことが要因の一つかなと思います。

ゆったりと座ることもできて、食事することも出来る椅子の受注が多いことから、家にいる時間が長くなって椅子に座っている時間も増え、良い椅子が欲しくなる人が増えたとも推測できます。

今日のブログでは、私なりに感じている椅子の価格について書いてみます。

安くて大量に作って売る家具量販店がメジャーになってきたので、以前よりも価格が安い椅子がたくさん出回るようになりました。それこそ3,000円くらいでも木の椅子を購入できるようになっています。

に対してソリウッドで販売している椅子は安くても1脚42,000円くらいです。50,000円から70,000円くらいの椅子が多いです。

結構な価格差があります。しかし、価格差にはそれなりの訳があるのでソリウッドで販売している椅子が不当に高い訳ではありません。

まず、価格差の大きな理由は、製造数と製造国です。ソリウッドが扱う椅子は全部日本国内で製作されています。木材は外国産のものがほとんどではありますが、椅子の製作自体は日本の国内工場で行われています。また、樹種が選べたり、ファブリックの選択幅が多かったりします。これは、注文を受けてから製造するのでそういう選択が出来るようになります。

対して、安い椅子は同じものを大量に海外の工場で製作しています。製作コストを削減するために人件費の安い海外の工場で製作するのです。

大まかではありますが、家具量販店で売られている安い木の椅子とソリウッドで販売している椅子の価格差の要因はここにあります。

また、輸送コストを削減するために組み立て式の椅子も家具量販店では売られています。しかし、椅子は人が何度も立ったり座ったりを繰り返すので、組み立て式の場合はすぐにボルトが緩んできてしまいます。やはり強度を考えると組み立て式よりもしっかりと接着剤を使って組み立てられている椅子の方が安心感があります。

ここまでは、家具量販店の安い椅子とソリウッドで扱う木の椅子の違いをみてきました。しかし、ソリウッドが扱う椅子の中でも結構な価格差があります。

4万円台から10万円を超えるものまであります。1脚6万円の差はかなり大きいですよね。ここからこの差について書いていきます。

この価格差は、部材の大きさとデザインが直線的か曲線的かの違いによって生まれます。

1脚4万円から6万円くらいの椅子は、コンパクトで直線的なデザインの椅子が多いです。

使う材料が多い方が当然価格も高くなります。

ですが、デザインによる製造コストの差の方が大きくなります。直線的なデザインの場合、削る量も少なく加工にかかる時間も少ないです。

しかし、曲線部が多くなると材料のロスも多くなり、加工にかかる時間も長くかかります。

こちらはISU-WORKSのTAGチェアです。デザイン的に直線が多いですよね。

対して

こちらのRAYチェアは曲線が多い。

TAGチェアは高い樹種と高い座面の組み合わせでも5万円台です。

RAYチェアは一番高い組み合わせで12万円台です。

これらはともにISU-WORKSの椅子ですので、作られている工場は同じです。なので、人件費について単価は同じと考えられます。であってもこの価格差があるので、やはり作るのに掛かる時間が違うので価格に差が出ると考えるのが普通です。

どちらが座り心地が良いかと言われると、私の身体ではRAYチェアの方が座り心地が良いと感じます。曲線が多いので身体にフィットする感覚があります。

逆にこのRAYチェアよりも高いダイニングチェアは、単に作る時間が長いというよりは、他の部分にコストが係り過ぎているのではないかと考えます。デザイナーが超有名な方でそもそものデザイン料が高いので、1脚が高くなるとか、デザインを凝りすぎて、座り心地とは関係ない部分のデザインに製作コストが掛かっているなどです。例えば脚の部分に装飾的な彫り込みがあるとかです。

全体的に見ると、価格が高い椅子の方が座り心地は良いです。ですが、1脚20万円を超えてくると座り心地に関する差は少なくなると思います。逆にデザイン重視で座り心地が悪いと感じる椅子もあるはずです。

大まかではありますが、椅子の価格差はこんなところで生まれています。こういうことを理解していると価格的に納得ができる部分もあると思います。椅子選びの参考にしてみてください。

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