2019.04.24

【No.2595】無垢材テーブル購入における心配ごとについて 1

木のテーブルは欲しいけど、高価なものだし、自然素材なので反ったり割れたりするといった話も聞くので、その辺はどうなんだろうと思っている方も多いと思います。心配事として店頭やメールでよく質問されるのが、「反り」「メンテナンス」「保証」についてです。今日のブログではまず「反り」についての対策などを紹介します。

反りへの対策

木材は丸太として伐採された直後は内部にたくさんの水分が含まれています。この水分は製材されて板の状態になると、木部の表面から空気中に水分が抜けて徐々に内部から水分が減ってきます。このときに木部から水分からなくなることにより収縮が起こります。そしてこの収縮が反りの原因となります。木部は小さな細胞のかたまりで構成されていますが、場所によってその性質が異なります。したがって、場所によって収縮率が異なります。単純に収縮するだけであれば、そのままの形状を保って小さくなるだけですが、場所によって収縮する度合いが違うため、反りが生じるということになります。

こういったメカニズムで反りが発生するので、木材を扱う上では致し方ないことと捉え、うまく対処することが無垢材家具の製作には求められます。箱物のようにしっかりと組んでしまえば、反りを抑えることも可能ですが、テーブル天板のように両端がフリーの状態にあるものはさらに気をつける必要があります。

また、「反り」にくい樹種はなんですか?という質問も受けることがありますが、反りのメカニズムは木材の特徴でもあるので、どの木材でも反りは普通に起こり得る現象だといえます。樹種によって程度の差はありますが、テーブルとして使う分にはその違いはあまり気にせず、むしろどういった対策がされているかを重要視してみる必要があります。

まず、大切なのはよく乾燥させることです。ある一定の水分含有率まで乾くと、そこからは安定した状態になります。木材は外に放っておいただけでも内部の水分が蒸発し、乾燥しますがそれだけでは家具を作る上では、不十分と考えられており、木材を人工的にあたためてさらに乾燥をさせる必要があります。ソリウッドでは、岐阜の市場から原木を仕入れ、自社で乾燥をさせて耳つきテーブルなどを製作していますが、市場で売られているのは、乾燥が進んでいない材がほとんどです。そのため、ある程度外におき、そこから自社で作った赤外線パネルを使った木材乾燥庫でさらに乾燥を進めます。水分含有率が一桁台になるぐらいを1つの基準として乾燥をさせています。ここまで、水分をとばせば、反りや状態が安定します。そのうえで、平坦になるように加工をしていきます。これだけでも、反りへの対策とはなりますが、自然素材が故に、必ずということは考えにくくさらに保険的な対策をこれまでの経験を踏まえ施しています。

それが、天板の裏に金属製の反りどめ用金具になります。もっとも反りが出やすい水平方向への反り対策として、硬い金属をビスで天板裏に留め、反りが起きにくいように下から抑えてあげています。多くの無垢材テーブルでは天板下に反り留めの加工をしていることが多いですが、それが金属であったり、木材であったり、細かい点は作り手の考えによって異なります。ソリウッドでは、抑え込む力が強い点、なるべく金属を目立たせないように取り付けられるという点で金属を埋め込みでつかています

これがソリウッドで使っている反り留め用の金属です。特徴はこの金属をとめるためのビス穴が長円になっていることと艶があまりないものということです。艶は単純に見た目の問題ですが、市販されているものでは、なかなか難しいので特注で作ってもらっています。天板の厚みによっても金属の形状を変えています。写真のL字のものは、天板厚28〜30mmのもので、それ以上厚い天板には、コの字型の金属を使用しています。

 

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