2014.09.13

御神輿に使われている木は?

今日と明日は吉祥寺秋祭りが開催されます。吉祥寺にある商店街を中心に各町会の御神輿が街中を練り歩きます。ソリウッドのショールーム”ソリウッド・クラフィス”が面している大正通りも大正祭礼委員会として吉祥寺秋祭りに参加しています。今年も例年通り、計3回ソリウッドの前を御神輿が通ります。そして、休憩をします。大正祭礼委員会の神輿の担ぎ手は多く、この時ばかりは非常に人口密度が高くなります。

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こちらが大正祭礼神輿です。屋根延神社型神輿で漆塗り仕上げになっています。御神輿には大きく分けると2つの屋根型があるそうです。屋根延神社型は軒先が真っ直ぐになっています。これに対して屋根唐破風型は、軒先が曲線になっています。吉祥寺秋祭りに参加している御神輿の中で屋根唐破風型の御神輿は、サンロード神輿と平和通り神輿と祥南神輿の3つです。それ以外の御神輿は屋根延神社型です。

御神輿は木製です。今後、カーボン製の御神輿(実際に存在するかどうかは知りません。)なども普及する可能性もありますが、今のところまだ木製神輿が主流です。 では、御神輿に使われている木材は何だか知っていますか?

答えはケヤキです。御神輿の本体にはよくケヤキが使われています。日本では昔から広葉樹ではケヤキが多く使われていました。そのため御神輿にもケヤキが使われるようになったのだと思います。御神輿のズッシリした重さはケヤキならではといった感じもします。これは感覚的なことなのですが、ケヤキはスペック以上にズッシリとした重さがあります。スペック上は特別に重い木ではありませんが、持ってみると意外と重く感じる事が多いですね。なので、他の広葉樹ではあの重みの感じは出せないように感じるのですが、どうでしょうか?

と言っても、全ての部品がケヤキで作られている訳ではないようです。御神輿には白木造りと漆塗り造りのものがあります。白木造りは、塗装がされておらず木肌がそのまま表面に現れています。(屋根以外) こうした白木造りの場合はすべてケヤキの総ケヤキ神輿もあるようです。しかし、漆塗りで仕上げる場合は漆との相性を考えて装飾部分にはヒノキやホオといった木を使用する場合が多いようです。ケヤキは導管が太く木目がハッキリと見えます。そのため、木目を消すように塗るには何回も重ね塗りをしないといけません。そしてその前に導管を埋めるためにトクソなどで下塗りをしておく必要があります。ヒノキやホオといった木は木目がハッキリしていなく割と埋めるのが容易なため使用されていると思います。また、彫刻などの加工もケヤキより遙かにやりやすいです。ケヤキは堅いので彫刻刀で彫るにもかなりの力が必要です。そういった面でもヒノキやホオを使うメリットがあります。

吉祥寺秋祭りで担がれる各町会神輿の他に八幡宮の宮神輿があります。こちらの御神輿は各町会が順番で担いでいきます。今日の11:00に武蔵野八幡宮を出て、吉祥寺の街をぐるりと回ります。大正祭礼委員会がこの宮神輿を担ぐのは明日日曜日の午後一になります。大正祭礼神輿に比べると、宮神輿の方が一回り大きいです。

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こちらも屋根延神社型です。屋根の色が黒ではなくエンジ色なのが渋くてかっこいいです。

神輿に関する木と言えば、もうひとつ担ぎ棒も木のものが主流です。担ぎ棒はある程度の長さで真っ直ぐな必要があるので針葉樹が向いています。一般的に使われるのはヒノキです。担ぎ棒には丸棒と角棒があります。丸棒の方が担ぎやすいと言われていますが、僕個人的には角棒の方が担ぎやすいように思います。丸いとちょっと滑るような感じがしてしっくりこない時があります。角棒の方が肩への収まりがよく感じます。太さの影響もあると思いますが、丸棒と角棒でも担ぎ心地には違いがでます。

ということで、これから神輿渡御に参加してきます。吉祥寺ショールームは平常通りに営業するのでよろしくお願い致します。

※写真は、去年・一昨年のものを利用しています。

御神輿に関しては、宮本卯之助商店さん・中台製作所さんのWebサイトを参照させて頂きました。

瑞木@相模湖

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