2014.05.11

無垢材と化粧合板はどう見分けるのか?

昨日のブログでは瑞木@相模湖が、無垢材と化粧合板の違いについて書きました。簡単にいうと、化粧合板で作られる家具のほうが木目が揃う傾向にあります。

では、実際の化粧合板と無垢板の写真をみてみます。下の2枚の写真は、お店にあるウォールナットの突き板をベニヤ板に貼ったものと無垢材の写真を比べてみます。

A

突き板もしくは無垢材

B

突き板もしくは無垢板

上の写真AとB、どちらがどっちかわかりますか?

写真の色味で少し印象が違うとは思いますが、突き板を貼った化粧合板か無垢板かの判断はなかなかつかないかと思います。

実は、化粧合板と無垢板を見分けるのに、表面の一部をみるだけでは難しいのです。ではどうやって見分けるとよいのでしょうか?今日は無垢材と化粧合板の見分け方について書いていきます。見分ける方法は以下の2つです。

①木目が規則的な場合は、化粧合板の可能性が高い!

これは昨日のブログですでに解説されているので、ここで詳しいことは書きません。同じような木目が隣あっているものは、化粧合板もしくはプリント合板だと考えて間違いないです。プリント合板とは文字通り、木目が印刷されている紙を下地(合板)に貼ってある合板のことです。この2つを見極めるの困難だといえます。塗装前の状態だと手触り感でなんとなく違いがわかるような気になります。通常、ウレタン塗装のような塗膜塗装がされていることが多く、そうなると手触りで判断することが難しくなります。ルーペのような拡大して見られるものを使えば別ですが・・・

②木口を見る

無垢材の家具と化粧合板の家具の決定的な違いは「木口」です。木口とは、木材の切り口、横断面のことを指します。無垢材の場合、木口面はいわゆる年輪の模様になります。皆さん、ご存知だと思いますが、年輪の模様は文字で書くと同心円状の線ということになります。

同心円状

これが無垢材の木口です。年輪の模様が出ていることがわかると思います

一方、化粧合板の板の木口には、年輪模様がありません。そもそも化粧合板に使われる薄いシート状の板は、厚くても厚さ0.6ミリ程度の薄いものです。そのため、木口面がほとんどありません。例えば、ベニヤ板に突き板をはった化粧合板の木口はベニヤ板の断面になります。こんな感じに。

ベニヤ断面の層

木口が見えない棚や収納などの箱物家具は、特段問題がないのですが、テーブルの天板のようにどうしてもベニヤ板の層が剥き出しになります。それを解決するためによく使われるのは木口テープといわれるものです。 これは突き板のような木目がでたシートを巻いたものです。このテープを木口面にはって違和感がないようにします。

このような見方でみれば化粧合板と無垢材の区別がつくと思います。一見、木をまるごと使ったいるような家具でも実は化粧合板を使っているものもあります。もちろん、無垢材が良くて、化粧合板が悪いという訳ではなく、それぞれの長所短所があります。ですが、無垢材と思って買ったら合板だったという、後々後悔するようなことがないようにして頂きたいと思っています。

最後になりましたが、一番初めの問題ですが、Aが化粧合板で、Bが無垢板になります。皆さんはわかりましたか?

賢木@吉祥寺

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