「さくら材」「山桜材」「チェリー材」【No.1586】

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家具屋で働く双子のブログ

2016.06.16

「さくら材」「山桜材」「チェリー材」【No.1586】

たまにですが、Google AnalyticsというGoogleが提供している解析ソフトのリアルタイムという機能の画面を観ながら作業をしていることがあります。このリアルタイムという機能は、今の瞬間、何人のユーザーが当該サイトを閲覧していて、どのページが見られているかなどを把握することが出来ます。最近では吉祥寺ショールームにお越し頂く方やご注文頂く方の多くは事前にソリウッドのウェブサイトを見て頂いていることが多く、ウェブサイトの働きは営業活動においてなくてはならないものになっています。また、ウェブの動向をみて、掲載する写真を変えたり、位置を変えたりなどのマイナーなチェンジもちょくちょく行っています。また、ブログを書く上で注目しているのが、検索する際に入力するキーワードです。Google Analyticsでも一部ではありますが、どんなキーワードを入れたユーザーが閲覧しているのかをチェックすることが出来ます。先ほど述べたリアルタイム機能でも今サイトを訪れているユーザが入力したキーワードをみることができます。私もこのブログを書く際に、テーマを決めるにあたりこのリアルタイムのキーワードはよく参考にします。

先ほど、リアルタイム機能のキーワードを見ていたら、興味深い状態になっていました。その瞬間に訪れていたユーザーの検索キーワードが、「さくら材」「山桜材　テーブル」「チェリー材　フローリングテーブル」となっていました。おそらく別々の方が違った目的で検索されてたまたまソリウッドのウェブサイトを閲覧していたと推測されますが、偶然にも「サクラ」に関するキーワードが３つも出ています。そこで、今日は「サクラ」についてみていきます。

「サクラ」と聞くと多くの方は３月の末から４月にかけてピンクの花を咲かせる桜を思い浮かべるでしょう。お花見という文化も根付いていている日本人には馴染みのふかい樹木です。多くの方がお花見に訪れる公園に植えられている桜の木の多くは「ソメイヨシノ」という種類の桜です。このソメイヨシノは園芸種として改良されている桜の木で山に自生しているものはほとんどありません。また、このソメイヨシノを伐採して製材して、家具に使うということもほとんどありません。家具や住宅の建具の世界で「サクラ」というと日本の山に自生している「山桜」やその代用として使われてきた「カバザクラ」などのカバの仲間をさすことがほとんどです。山桜は、赤味の濃い茶褐色をしていて、色味がとても綺麗です。ですが、近年流通量は少なく、目が詰まった状態のよい山桜を材木市場でみかけることも少なくなってきています。ソリウッドでも良い状態の山桜が市場に出ているれば仕入れることがありますが、残念ながら常に工房に在庫があるといった状態ではありません。

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以前製作して納品させて頂いた山桜材の耳つきテーブルです。少しギラギラするような勇ましい木目のテーブルに仕上がりました。このテーブル天板はご注文頂く前に吉祥寺ショールームに展示していたのですが、興味を持って頂いたお客様も多く、サイズ違いの天板が出来るかといった問い合わせが結構ありました。

無垢材の家具でよく聞く木の種類として「チェリー材」というものがあります。ソリウッドでもそうですが、ストレートカットテーブルや本棚などの収納家具の定番として取り扱っている家具屋さんも多くあります。「チェリー材」と表記されるもののほとんどは北米産のブラックチェリー材になります。チェリーも日本語に訳すと「サクラ」になりますが、これも「ソメイヨシノ」の仲間というよりは「さくらんぼ」の木に近いといったほうが良いでしょう。チェリー材は比較的流通量も豊富で材の品質もここ最近は安定しているため、自信を持ってオススメすることが出来る樹種です。出来上がった当初はピンクがかった淡い茶褐色ですが、時間が経つにつれ色が濃く変化していきます。この経年変化もチェリー材の特徴であり、多くの方から支持される１つの理由にもなっています。しっかりと磨いてオイルを塗るとツルツルとした質感になり、いつまでも触っていたくなる感触も魅力的です。色味的にも山桜と似ているところもあるので、山桜のテーブルを探すよりはチェリー材で探すほうが候補は数多くなると思います。

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