2015.10.01

納品事例でみるタモ材【No.1327】

様々なキーワードで検索した結果、このブログに行き着いた方が大勢いらっしゃると思います。最近では「タモ材、「タモ材とは」というキーワードで検索された方からのアクセスが多いです。樹種の人気からすると「ウォールナット材」、「ウォールナットとは」というキーワードで検索した方の来訪が多くてもおかしくないかなと思っていますが、検索する場合は「タモ」なんでしょうか?「タモ材」「ウォールナット材」と検索エンジンに入力して検索すると、どちらもさほど変わらない順位で出てきます。ですので、単純に「タモ材」関連のワードで検索する人が多いという仮説を立てることができます。

タモ材は家具のみならず、階段の踏み板などの造作の建築用材としても幅広く使われます。家具や建築ではオーソドックスな広葉樹という地位を確立しているようにもみえますので、検索する人も多いのでしょう。

今日は「タモ材」で製作した納品事例を例示し、タモ材ならびにタモ材家具を紹介しています。

まずは、タモ材の特徴をおさえておくことにします。タモ材の色味は明るい褐色です。色で表現すると黄土色というのがしっくりくる気がします。木材といわれて多くの方が想像する色味だと思います。材質としては、堅く、板目に製材すると山型の模様がはっきりとでます。色味としては、ナラ材とよく似ていて、あまり木に普段接していない方は簡単には見分けがつかないでしょう。よく見ると、色味も似てはいますが、タモ材のほうが明るく感じます。木目の出方がタモに比べてぼんやりしている印象があるのがナラ材です。

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こちらのテーブルがタモ材で製作したものです。左右に配置している椅子はisu-worksさんのHUGチェアとRINチェアですが、どちらもナラ材で製作されています。

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こちらもタモ材で製作したテーブルの天板になります。先述した木目がはっきりしているというのがわかって頂けると思います。

日本で流通しているタモ材の主な産地はロシアです。最近では、ロシアの輸出政策の転換により、関税が引き上げられ価格が急騰してしまっています。昔から安定して供給されてきたロシア産のタモ材ですが、以前に比べると気軽に入手するのが難しくなってきました。ソリウッドでは一度に大量に使う必要があるわけではないので、すぐに入手出来ないという状況にはならないと考えていますが、大量に生産する家具工場ではタモの代わりになる材を探し、オーク材などにスイッチしているところもあります。

タモと同属の木材はロシア以外でも採れます。北米産のタモはホワイトアッシュ材と呼ばれることが多く、こちらも置き家具や造作家具の材として使われています。ソリウッドではテーブルや棚などに使うことはほとんどありませんが、取り扱っている椅子のメーカーである宮崎椅子製作所さんでは定番ラインナップとしてホワイトアッシュ材を使って椅子を作られています。

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こちらが先日納品したホワイトアッシュ材のUUチェアです。先ほどのタモ材に比べると、その名の通り白いです。ひと目みると、メープル材と同じような白さがあります。そして、木目をみるとタモ材に比べるとさらに大味な感じがします。見た目の感じはスギ材に似ている感じもします。

タモ材のテーブルに合わせる椅子として検討される場合、色味を近づけたコーディネートをしたいということであればホワイトアッシュ材よりナラ材のほうがより適しているといえます。

ホワイトアッシュ材は、北米からの輸入になりますので、ロシア産のタモ材より安定的に供給されています。タモ材の状況もあり、量的にも多くなっているように感じます。ロシアからの輸入材の状況が変わらないと、近い将来、タモ材がホワイトアッシュ材にとってかわるということ可能性もあるでしょう。

個人的には、明るい褐色のタモ材のほうが落ち着いた雰囲気があり、好みではあります。

賢木@吉祥寺

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