2015.07.13

6月に仕入れたクリ材とチェリー材の板を紹介します。

急激に暑くなりましたね。今日は1日外で仕入れた耳つき板の写真を撮ったりしていました。もうこれでもかってぐらい汗をかきました。そしてまだ乾燥していない板は水分をたくさん含んでいるのでとても重いんですね。それをひっくり返したりするともうそれだけでドバーっと汗が噴き出してきます。

今日、写真を撮ったのは先月の材木市場で仕入れた板たちです。先月の仕入れ材は樹種が偏っていて、クリ材とチェリー材の2種類だけの仕入れとなりました。別にこの2樹種に絞った訳ではなく、結果的にクリ材とチェリー材になった感じです。

クリ材は厚いと薄いのを仕入れました。厚いのは60mmで製材されています。ある程度の幅がある板は60mmで製材されることが多いです。

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こんな感じの板が4枚です。長さはそんなに取れませんが、耳つき2枚はぎテーブルが製作できそうです。表面がとても汚れていますが、削ってしまえば綺麗になります。この写真だと分かりませんが、近くで見ると良い木目をしています。

さてこのクリ材、所々が黒く変色していますがこれはなんでだと思いますか?

実は化学反応で黒くなっているんです。クリ材にはタンニンという物質が多く含まれています。このタンニンは鉄と水とで黒く変色します。おそらく濡れたフォークリフトの爪とタンニンで反応して黒くなったんではないかと思います。この鉄分とタンニンの反応を利用してクリ材を黒っぽくする鉄媒染という着色方法もあります。

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薄い方は36mmで製材されています。未乾燥の耳つき材でこの厚さの板は買ったことがなかったです。今回は実験的な意味合いを込めて購入しました。これらの板で耳つきの多数枚はぎテーブルを製作しようと思っています。耳つきの4枚から5枚はぎの天板が出来れば良いですね。厚みは仕上がりで30mmから28mmぐらいを想定しています。乾燥で反りが大きく出るとこの厚みに上がらなくなるので、慎重に乾燥させたいです。このような板が5枚ぐらいあります。枝分かれの部分を含んでいるので幅広く使用することは出来ないかもしれませんが、なんとか耳つきテーブルにしてみようと考えています。

私がわざわざ材木市場に行って板を仕入れるのには訳があります。それは材木屋さんが敬遠するのような板を手にすることができるのが一つの訳です。材木市場には材木屋さんがたくさん来ています。材木屋さんは自分たちのお客様がどんな材を欲しがるかを考えて仕入れをしています。要するに売りやすい板を仕入れます。在庫の時間が長くなるのも危険です。できるだけ多くの人が求めるような素直で綺麗な板を仕入れる傾向があります。しかし、材木市場にはちょっと使いにくい材を多く出品されています。当然買い求める人は少ないので安く手に入る可能性が高くなります。それらを購入するのに向いているのが我々のような家具屋です。自分たちで製作をしていれば、これはこういう風に使えるといった経験が蓄積されています。この板のここは使えるとか、そうした使い方を考えて仕入れをすることが出来ます。

例えば上の写真の板だと、枝分かれしている逆側の再度の耳を使用すればなんとかなりそうです。こうした判断をしながら掘り出し物を探っていきます。もちろん毎回上手くいくとは限りませんが、なんとなく使い途が分かってきます。

チェリー材の方も見ていきましょう。

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今回仕入れたチェリー材の中で1番面白そうな板がこちらです。割れ防止剤が塗られているため木目の様子は分かりにくいですが、全体的にメラメラした模様があるのが分かるでしょうか?

チェリー材やカバ材にはこのようなメラメラした杢がある板があります。このチェリー材も共木の板があるので、はぎ合わせて耳つきテーブル天板にする予定です。

今回のブログエントリーでは、6月に材木市場で仕入れた板を紹介しました。これから乾燥させるので実際に使えるようになるのは1年後ぐらいです。乾燥が上手くいくことを願って今日はおしまいにします。

瑞木@相模湖

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