2015.02.08

木端の処理でテーブルの雰囲気は変わる

今日は少しマニアックな内容になると思います。

このブログエントリーでいいたい事はだた1つ、木端の処理でテーブルの雰囲気は変わるということです。

テーブルを探している際にサイズはぴったりなんだけど、「少し野暮ったく感じるデザインだな」とか、「微妙だけどなんか違う」とがあるかと思います。そういった場合、細かな部分の仕様の違いでそう感じさせていると思っています。細かな部分とは「木端の面取り」です。

一般の方には聞き慣れない単語だと思いますので、少し解説します。

「木端」はここでは「こば」と読みます。同じ漢字で「こっぱ」と読むこともあります。「こっぱ」は、木の切れ端や小さな木片のことを指します。これは完全に余談ですが、ソリウッドの工房でも、家具を作る際に材をどんどんカットしていきますので、「こっぱ」となる木片が沢山でます。これを単純に捨ててしまうともったいないので、やすりで磨いてオイルを塗って「癒しの木片」として吉祥寺ショールームで販売をしています。

今日のブログエントリーでは「こば」の方がメインです。「こば」は板材の長手方向の側面と定義されます。ストレートカットのテーブルでいうと、長手方向を横に置いたときに正面にくる面が「こば」です。テーブルの短手側は「木口」(こぐち)と呼びます。木口は年輪がでる部分というとわかりやすいと思います。「こば」は木口と違って、年輪ではなく木目がでます。

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次に「面取り」を取りあげます。面取りは、角の部分を削り、角面や丸面に加工することをいいます。面取りすることにより、触ったときの怪我を防止することや物があたったときに破損することを防ぐ目的で行います。合板を使った家具の場合、面をとった部分に突き板を貼るの難しいため、ほとんど面をとらないことが多いですが、無垢材の場合は削っても同じ木ですので、しっかりと面をとることが出来ます。

ソリウッドでは、テーブルを製作する際にとる面取りは丸面になります。面取りのサイズは場所によって違いますが、通常テーブルの角は5R(半径5ミリの円状にやすります)、木端と脚は3Rとしています。これは、触っても痛くなく、見た目としても四角を保っているようにみえるようにバランスを考えて設定しています。

特にご指定がない場合は、このような面取りで製作しますが、面取りの大きさを変えるとテーブル全体の印象が変わって見えます。

ソリウッドでは、無垢材テーブルをご注文時にご要望頂ければ面取りの寸法を変えて製作することが可能です。

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こちらのテーブルは以前納品したチェリー材のストレートカットテーブル(A)です。これが前述した面取りの寸法で製作した定番のカタチのテーブルになります。

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そして、こちらも同じチェリー材のストレートカットテーブル(B)です。Aの写真のものと比べると少し柔らかい雰囲気のテーブルにみえると思います。この違いが面取りのサイズの違いになります。Bのテーブルは、角の面取りを10R、木端と木口の面取りを5Rにして製作しています。たかが数ミリの違いですが、見た目の印象が変わってくるのがわかって頂けると思います。

本日、納品させて頂いた丸テーブルも木端に加工を施したものになります。

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直径120ミリのウォールナット材の丸テーブルです。

これは、以前製作して納品させて頂いたチェリー材の丸テーブルです。

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丸テーブルの場合は、角がありませんので面を取るのは木端と木口のみです。この部分も四角いストレートカットテーブルと同様に3Rで面取りをしています。

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今日納品させて頂いた丸テーブルの木端&木口の面取りを10Rにして、下部分を45度の角度で斜めにカットして製作しました。局所的にみても印象はだいぶ違うと思います。

面を大きくとっているので、全体的にもふんわりとした印象の丸テーブルになっています。ですが、木端のした部分をカットしたことにより、凛とした部分も残っている気がします。

賢木@吉祥寺

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